出版社内容情報
【本書の概要】
令和3年1月の中央教育審議会答申において「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」が提起されて以降、多くの先生方が「何を変えていく必要があるのか?」「このままでよいのか?」といまだ試行錯誤の渦中にいます。
本書では、国語教育を長年研究・実践してきた筑波大学附属小学校国語部と全国国語授業研究会の先生方により、実践者の立場から子どもと共に創る、さらには「個別最適な学び」と「協働的な学び」が充実する国語授業の在り方を提案しています。
【本書から分かること】
◎筑波小・青木伸生先生と弥延浩史先生の実際の授業から考える
巻頭にはカラーで、青木伸生先生と弥延浩史先生の授業実践を掲載し、実際の発問や子どもの反応、板書を通して、授業づくりを提案します。
弥延先生:文学「やまなし」(光村6年)を教材に、「宮沢賢治の世界~宮沢賢治作品のよさを紹介し合おう~」という単元で提案。
青木先生:説明文「いろいろなふね」(東書1年)を教材に、「はたらく乗り物を紹介しよう」という単元で提案。
◎奈須正裕先生特別インタビューや筑波小国語部による座談会も収録!
本大会のテーマについて、奈須正裕先生(上智大学)にインタビューを行い、国語科における「個別最適な学び」と「協働的な学び」とは何かをはじめ、様々なお話を伺いました。ここでしか聞けないお話をたっぷり掲載しています。
さらに、提案授業やインタビューを踏まえ、筑波小国語部5名で行った座談会も収録しています。「個別最適な学び」と「協働的な学び」が充実する、また、子どもと共に国語授業を創るために考えておきたい重要なトピックについて話し合われました。
◎16の定番教材で考える 子どもと創る言葉の学び
子どもが、自分の学びのスタイルを、自分の特性に応じて創ることができるようにすること。これは、これからの授業づくりの、とりわけ国語科にとって大きな課題です。
本書では、「子どもと創る言葉の学び」とはどのようなものなのか、その具体の可能性を考えるという姿勢で、16名の執筆陣がそれぞれに創意工夫した実践を持ち寄りました。
先行実践が豊富な定番教材を素材にすることで、「個別最適な学び」と「協働的な学び」が往還する授業の工夫や、子どもが前のめりで取り組む言語活動など、これから求められる新たな「子どもの学びの姿」を分かりやすく提案しています。
本書掲載の実践をもとに、「子どもと創る言葉の学び」さらには「『個別最適な学び』と『協働的な学び』が充実する国語授業」をどのようにして実現し、子どもに「言葉の力」を付けていくのか、一緒に考えてみませんか?
内容説明
授業展開が具体的にイメージできる、豊富な実践例。これからの学びに必要な授業づくりを考える。
目次
1章 提案授業―写真と授業記録で見る子どもと創る国語授業(提案授業6年“文学”「やまなし」;提案授業1年“説明文”「いろいろなふね」;特別インタビュー奈須正裕先生;座談会)
2章 定番教材で考える子どもと創る言葉の学び―「個別最適な学び」と「協働的な学び」が充実する国語授業(1年“文学”「スイミー」―単元名:自分の好きなスイミーの場面を表現しよう!;1年“説明文”「じどう車くらべ」―単元名:「じどう車」を一つ、増やしてみよう!;2年“文学”「お手紙」―単元名:「読書ゆうびん」で、しょうかいしよう;2年“説明文”「どうぶつ園のじゅうい」―単元名:読んで考えたことを話そう;3年“文学”「モチモチの木」―単元名:人物像に迫ろう ほか)