内容説明
翻作とは、なんらかの作品をもとにして、それをなぞったり変えたりしながら、自分なりの表現をすることです。翻作法とは、翻作表現活動を取り入れた学習支援の方法です。翻作法の第一の利点は、学習活動を意欲的で積極的なものにする点です。翻作法では、原作にした作品の理解を確かなものにしたり、その作品の内容や表現方法を学んだり、自分自身の表現力を高めたりすることができます。それは、より広い視野から見ると、文化の継承と創造に参加することになります。翻作法には「表現活動を通した精読の方法」という特徴もあります。翻作法は、言葉の力を豊かにする、楽しくて実りある学習方法です。本書は、翻作法の理論と実践をわかりやすく示しています。実践例には多くの写真や図版を添え、子どもの姿を伝え、教師の願いや思いを語り、子どもの側に身を寄せた支援の細部についても報告しています。
目次
第1章 理論編(翻作法で楽しくて実りある国語学習を)
第2章 翻作法の授業とその解説(紙芝居絵本「かさじぞう」(2年)
紙芝居絵本「かさじぞう」の実践に寄せて―なぞったり変えたりして作る、翻作法)
第3章 実践編(読む;書く;話す・聞く;詩;言語)
著者等紹介
桑原隆[クワバラタカシ]
筑波大学教授、日本国語教育学会全国理事、桑の実会常任講師
首藤久義[シュトウヒサヨシ]
千葉大学教授、日本国語教育学会常任理事、桑の実会常任講師
卯月啓子[ウズキケイコ]
千葉県野田市立南部小学校教諭、桑の実会主宰
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