内容説明
子どもたちにとって、もっとも手軽でもっとも自由な創造の場である砂場。本書は、砂場のもつ不思議な魅力にとり憑かれた一人の研究者が、その起原と伝播の経路を明らかにしたいと思い立ち、日本の保育史を探り、アメリカに渡り、ドイツを歩き、イギリスを訪ねて得た事実の綿密な記録である。
目次
プロローグ
第1章 日本の「砂場」の歴史
第2章 アメリカ「砂場」とプレイグラウンド運動
第3章 ドイツに探る「砂場」の起源
第4章 子どもの発達と「砂場」の役割
第5章 「砂場」を子どもたちにとりもどすために
エピローグ 「砂場」の歴史から見なおす今日の子ども観
著者等紹介
笠間浩幸[カサマヒロユキ]
1958年生まれ。北海道教育大学釧路分校卒業。大阪教育大学大学院教育学研究科修了。現在、北海道教育大学釧路校助教授。日本保育学会、北海道子ども学会、IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)、子ども文化研究所所員、他に所属
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感想・レビュー
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わさび(ココくるみ)
5
現在、公園の遊具が減ってきているが砂場もまた減っている。砂場というのは子どもの想像力を広げさせ、また学ぶこともたくさんある。だが猫や犬のフンで汚染されていたり、放射線などで子どもに砂遊びをさせない親が増えてきている。子どもの成長にとって大切な砂遊びだが、安全に不安がある。放射線などについてはどのように除去していけば良いだろうか。ただ撤去するのではなく、対策を考えることが大切だと感じた。2014/07/10
himitsukey-chi
0
p.197 「砂まみれ、泥まみれになって遊ぶのは、子ども時代の特権です」 いやいや、大人もそうでありたいですね。ただ、安心安全から砂場の居場所がなくなっているんだな。今公園にいったら、砂場は固まっていた。 2010/09/21