内容説明
かつて異端の民衆運動家として論じられた菅野八郎。研究史上に描かれ固定化してきた八郎像を徹底的に見直し、再構築することでその頚木から解き放ち、一九世紀の人、家、社会の有りように迫った共同研究の成果。
目次
1 総論(菅野八郎のクロッキー)
2 各論(幕末期百姓の自意識と家・身分意識―菅野八郎の「自満」と行動・自己形成;一九世紀民衆の対外観―夷狄意識と救世主像;逸脱する庶民文人―菅野八郎の建碑と蚕書と俳諧にみる一九世紀;鈍愚の潜勢力―八郎のテクストにおけるさまざまな力;天保六年絹糸〆買一件にみる信達両郡の村々;菅野八郎頭取説に関する一考察―『信達騒動記』をてがかりに)
3 史料(菅野八郎関係未刊史料;菅野家略系図;菅野八郎関係略年譜)
著者等紹介
須田努[スダツトム]
1959年生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部准教授。早稲田大学大学院博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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