内容説明
3万5000通の文書を収録する『鎌倉遺文』は鎌倉期研究の必須史料集である。その多角的な活用によって新しい研究領域の開拓・深化がすすみ、中世史研究は新たな段階を迎えている。気鋭の論文17編を収録する。
目次
鎌倉期の政治と法(「吾妻鏡」の成立と編纂;鎌倉前・中期の惣地頭・小地頭間相論と西国御家人制;鎌倉時代の摂関家について―公事師範化の分析 ほか)
列島社会の在地論(北奥における荘園・公領制の展開;東大寺領伊賀国玉滝荘における出作と加納;「北野天神縁起」と鎌倉時代の北野社―宮仕と大座神人を中心に ほか)
史料論の多様性(中世書流の成立―世尊寺家と世尊寺流;「実躬卿記」紙背文書と鎌倉時代の羽林家;「宇佐宮仮殿地判指図」に関する基礎的考察 ほか)