内容説明
本書は、山口県下の「森神信仰」を研究対象として、そこにあらわれる基層的な信仰観念の複合のありかたを考察し、現代における「森神信仰」の実態を、「森神」を中心とした民俗誌的叙述により明らかにしたものである。
目次
序 「森神信仰」研究の課題(山口県における「森神信仰」研究;防長二国の「森神信仰」に関する史料について ほか)
第1篇 藩政期防長二国における「森神信仰」の諸相(藩政期史料にみる「森」と「社」の存在形態;「森」に祀られる神霊とその祭祀 ほか)
第2篇 山口県下における「森神」祭祀の展開(谷間部集落における水源祭祀の「森神」と稲作儀礼としての森祭り;島嶼部畑作農村の「森神」祭祀と畑作儀礼―下関市六連島の山ノ神祭祀 ほか)
第3篇 「森神」にまつわる伝承の動態(「森神」と洪水伝承―大津郡日置町掛淵川流域の洪水伝承とトウノモリ祭祀;「森神」にまつわる死霊祭祀伝承の位相―豊浦郡大河内地区を中心に ほか)
著者等紹介
徳丸亜木[トクマルアキ]
1961年生まれ。1983年、熊本大学文学部地域科学科卒業。1991年、筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科中退。筑波大学文部技官、助手を経て、現在、鹿児島大学助教授。博士(文学)
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