内容説明
本書の前半では、地球スケールの降水と水循環を調べ、凝結と降水物理過程、降水に関連する循環システムなどの基本事項を説明して、世界と日本の降水の気候学的な特性や豪雨の特徴を述べた。後半では、日本列島の豪雨の詳細にふれ、梅雨前線、メソスケール擾乱(降水システム)、積雲対流、豪雨の水収支を論じ、総まとめとして、大気現象の「多種スケール階層構造」を主張する。
目次
1章 地球の水物質と水循環
2章 水蒸気の凝結と降水
3章 循環システムと降水
4章 世界の降水の気候学
5章 日本の降水と豪雨
6章 梅雨と梅雨前線
7章 梅雨前線帯の擾乱
8章 豪雨と積雲対流
9章 降水と水収支
10章 降水システムの総合的理解
著者等紹介
二宮洸三[ニノミヤコウゾウ]
1935(昭和10)年新潟県柏崎市に生まれる。1958(昭和33)年東京大学理学部物理学科卒業。気象庁数値予報課長、札幌管区気象台長、気象庁予報部長、気象庁長官、東京大学気候システム研究センター客員教授を経て、現在、地球フロンティア研究システム研究員。理学博士(東京大学)。専門は、降水をともなう気象擾乱の研究
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