県別 罵詈雑言辞典 (新装版)

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県別 罵詈雑言辞典 (新装版)

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  • サイズ 46判/ページ数 392p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784490109665
  • NDC分類 818
  • Cコード C0581

出版社内容情報

カバーは、漫画家“藤沢とおる先生”のオリジナル描き下ろし
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日本語には、「悪口」が少ないと言われることがあります。敬語が豊富で複雑であるというのと対照的であるのですが、はたしてそれは本当なのでしょうか。このような言説は、調査の難しさもあって、確かな根拠に基づくものとは言えないのです。
たとえば、『浮世風呂』や落語の『野崎詣り』などからすれば、江戸の町には豊富な悪口があったのではないかと思われます。漱石の『坊ちゃん』に出てくる、「ハイカラ野郎の、ペテン師の、イカサマ師の、猫破りの、香具師の、モモンガーの、岡っ引きの、わんわん鳴けば犬も同然な奴とでも言うがいい」は、漱石の創作ではなく、江戸っ子の言語生活の反映なのではないでしょうか。また、各地で行われている「悪口祭」は、五穀の豊穣を祈るものと言われますが、そこにはおおらかな悪口文化が認められるのです。さらに、性向語(人の生まれつきの性格や日ごろの態度、振る舞いなどを評価して表現する語)については、ある地域共同体に500語以上もがあり、その8割はマイナス評価語であるという報告があります。
もしかすると、日本の各地には豊かな「悪口ことば」が存在しているのではないか、使わないようにという「たしなみ」によって隠在しているのではないか。そもそも、各地の方言辞典に記載されているわずかの例を除けば、全国各地にどのような「悪口」があるのか、まったく明らかになってはいないのです。
そこで、恣意的な資料収集ではなく、各地の方言研究者にそれぞれ主要な地点を選定してもらい、その地での罵詈雑言を共通の調査票に基づいて調査してもらって、その結果を県別に排列して分析してみようという意図で本辞典を企画しました。
(中略)現代的な状況で、いわゆる「イジメ」のなかで、陰湿なことばが使われています。ネット上でも同様です。それらは、相手の存在そのものを抹消しようとするもので、方言に見られるものとはまったく異なる性格のものです。それら現代的な陰湿な言葉とは異なる、方言における悪態から、豊かな日本の言語文化を感じ取り、県民性をはじめとする日本語の地域的多様性を味わう旅をしていただきたいと思います。罵詈雑言が栄えている地域とそうでない地域の対立も確認できるでしょう。

(はじめに より抜粋) 

*本書がテーマとした「罵詈雑言」という性質上、差別・偏見を含んだ表現も掲載されていますが、日本の言語文化の一面を知る資料として掲載しています。



【目次】

【県別】(北海道~沖縄 各3~6頁)                               47都道府県ごとに                                       《ケンカ例文の方言訳》例えば…石川県民と長崎県民のケンカ *辞典には県民同士のケンカを掲載                                             〔石〕 おい、こら、酒たらんがいや。用意しとけや
〔長〕 よかあんばいにせんか。いつまで飲むとか
〔石〕 黙っとれや。なんか文句あるんかいや
〔長〕 わーがこそ、だいに向こーて 言ーよっとか
〔石〕 なにーやるがんか
〔長〕 おーいつでん相手になっぞー
〔石〕 おめー偉そーにしとんなや。かち殴るぞ
〔長〕 やいきんなら、やってみろ、こんふーけもん                     
〔石〕 あー? ふーけもんってだらんことか? おめーよー言うたな
〔長〕 やぐらし                                      
《アホ・バカに相当する基本の罵倒語》以下は全てアホ・バカの方言。何県のことばかな?                                          ほんず、はんかくさい、ほんじね、のじなし、でれすけ、ごじゃ、だら、のくてー、たわけ、ばかっつら、あんご、あほだら、ぼけ、だらず、だーくそ、ぽんすー、ほっこ、ばかちん、ふーけ、てれすけ、ばかっそ、けっされ、ふりむん、ふらー                    
《言い回しの特徴》「なぐるぞこの野郎」「うるさい、黙れ」などを方言訳(下記は全国の殴るぞ表現例)                                          ふったいてまるや、ふたずげるじぇ、わっためかすど、くらすけっつぉ、ぷっくらーせるぞ、かっくらすどー、しゃぎつけるろ、どつくど、ぶさらうぞ、かちなぐるぞ、なったるぞ、しばっきゃげるぞ、いわすど、いてまうぞ、くらかすぞ、しわぐぞー、ぶちまっそー、どやくらかっそ、ぼてくりこかさるーぞー、だごにすっぞー、ちちまわすぞ、たたっくるさりーんどー            
《接辞・間投詞などを用いた強調表現》
 例:青森県の強調「ほいどたがれ」、「くされじぇんこ」、「ましくそ」
   熊本県の強調「つんのぼせとる」「うーばんぎゃー」「○○でっちゃしきる」         
●その他各県の悪口的なことわざや言い草など、魅力的な表現を多数掲載
                                                                                 【語彙別】根性悪、けち、怠け者、動作がのろい人、仕事の遅い人、ずぼら、不細工、口先だけの人、うそつき、怒りっぽい人、ほらふき、おしゃべり、煮え切らない人、泣き虫、でしゃ

目次

都道府県別(北海道;青森県;岩手県;宮城県;秋田県 ほか)
語彙別(根性悪 この( )。いーかげんにしろ。
けち あの人は( )だから、お願いしてもだめだよ。
怠け者 あの( )は、今日もぶらぶらしてる。
動作がのろい人 ( )、さっさとしろ。
仕事がのろい、遅い人 あいつは( )だ。 ほか)

著者等紹介

真田信治[サナダシンジ]
1946年富山県に生まれる。東北大学大学院修了。文学博士(大阪大学)。大阪大学大学院教授を経て、大阪大学名誉教授。2022年死去

友定賢治[トモサダケンジ]
1948年岡山県に生まれる。大阪教育大学大学院修了。広島文教女子大学、鳴門教育大学などを経て、県立広島大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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