出版社内容情報
手塚治虫、松本零士、筒井康隆、萩尾望都、石ノ森章太郎、諸星大二郎、竹宮惠子、山田ミネコ、横山光輝、佐藤史生、佐々木淳子、高橋葉介、水樹和佳子、星野之宣……1970年代の作品を中心に14編を収めた、傑作SFマンガアンソロジー! 編者による各作品解説と、巻末のSFマンガ史概説も充実。
内容説明
手塚治虫、松本零士、筒井康隆、萩尾望都、石ノ森章太郎、諸星大二郎、竹宮惠子、山田ミネコ、横山光輝、佐藤史生、佐々木淳子、高橋葉介、水樹和佳子、星野之宣…SFマンガの黄金期ともいうべき1970年代の作品を中心に綺羅星のごとき14編を収めた、ベスト・オブ・ベストの傑作マンガ・アンソロジー。編者による各作品解説と、30ページを超える巻末のSFマンガ史概観も充実。
著者等紹介
福井健太[フクイケンタ]
1972年京都府生まれ。書評家。早稲田大学第一文学部卒。在学中はワセダミステリクラブに所属。“読楽”“SFマガジン”などで小説とコミックのレビューを担当。著作に『本格ミステリ鑑賞術』(2013年に第13回本格ミステリ大賞“評論・研究部門”受賞)と『本格ミステリ漫画ゼミ』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
87
巻末に掲載されている「SFマンガ史概説」を読みながら、懐かしい傑作SFマンガを思い出す。この歴史の中から、傑作集を編むのは、なかなか大変なことだと思う。しかも、短編で、版権をクリアしなければいけない。集められたのは確かに傑作だが、印象的なのは、女流マンガ家の作品たちだ。かなりのウエイトで取り上げられているし、その多くは初読みだった。こういう作品があったとは驚いた。心の綾が、SFの設定に絡み、深い感慨を呼ぶ。なお、巻頭の「アトムの最後」は、手塚治虫の中でも最も嫌な気分にさせてくれるマンガだと思っている。2021/12/21
マーム
86
著名な漫画家の名前が並んでいますが、この本に収録されている作品は初めて読むものばかりでした。特に、女性漫画家の手による作品は、私自身これまで触れる機会が少なかったため、とても新鮮に感じられました。超能力ものあり、時間を扱ったものありと多彩。他の作品も読んで見たいと思いました。そして、一番感銘を受けたのは星野之宣氏の『残像 AN AFTER IMAGE』でした。もしかしたらあり得るかもと思わせるSFとして秀逸。なお、文庫版にマンガを押し込めているので、活字が小さいので年寄りが読むにはちと辛かったですww 2022/07/24
☆よいこ
85
漫画アンソロジー。文庫1,400円買っちゃったよ後悔はない▽[アトムの最後:手塚治虫][ヤマビコ13号:松本零士][急流:筒井康隆][あそび玉:萩尾望都][胎児の世紀:石ノ森章太郎][生物都市:諸星大二郎][ジルベスターの星から:竹宮恵子][冬の円盤:山田ミネコ][昆虫惑星:横山光輝][金星樹:佐藤史生][リディアの住む時に:佐々木淳子][ミルクがねじを回す時:高橋葉介][樹魔:水樹和佳子][残像:星野之宣]SFマンガ史概説▽豪華保存版。金星樹が好き2023/01/05
cinos
77
70年代を中心にしたSFマンガの傑作ばかりで、1作目の「アトムの最後」から始まって最後の「残像」まで、どれも面白かったです。特に星野さんの月を舞台にした「残像」は昔読んだはずでしたが、感動しました。「生物都市」の「夢のようだ新しい世界がくる」は吾妻ひでおさんのマンガを思い出しました。永井豪の「真夜中の戦士」も入れてほしかったです。ぜひ、第二弾を出してほしいです。2022/01/30
藤月はな(灯れ松明の火)
76
SF漫画短編集。鉄腕アトムの最終話が「相互理解も共生も叶いっこない」と突き付けるような救いのないもので驚いた。そして事実を伝えるアトムは無邪気だ。だからこその人の気持ちを汲み取らず、どうなるかも想像しない様が一番、怖いと思いました。まさにアトムはピノキオだったんだ。「ヤマビコ13号」はお膳立てされた革命を突き進む男がユーモラス。さて裏切られた彼は果たして半物質爆弾を彼女たちの部屋へ投げ込むだろうか?筒井康隆氏の貴重なショートSF漫画、「急流」はJOJOの某スタンドみたいな事が起こる。オチがすっとぼけている2022/06/26