創元SF文庫
時を紡ぐ少女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 477p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488755010
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

アラスは紡ぎ女が織るつづれ織りと刺繍娘の施す刺繍で作られる世界。そう、人の生き死にさえも。刺繍娘となったひとりの少女、美しく残酷な世界に立ち向かう少女の運命は?

内容説明

紡ぎ女が織るつづれ織りに刺繍娘が刺繍を施す。それがアラスの世界を形作っていた。人の生死さえも。誰もが憧れる刺繍娘の地位だったが、アデリスの両親は彼女の才能を政府から隠そうとする。政府の方針に逆らった両親は消され、無理やり連れていかれたアデリスを待っていたのは、華やかな生活とその裏に潜むアラスの真の姿だった。美しく残酷な世界に立ち向かう少女の運命は?

著者等紹介

アルビン,ジェニファー[アルビン,ジェニファー] [Albin,Gennifer]
アメリカの作家。ミズーリ大学で18世紀の女性をテーマにした研究で文学修士号を取得。『時を紡ぐ少女』で小説家としてデビュー。現在はカンザス州レネクサ在住

杉田七重[スギタナナエ]
東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

リキヨシオ

26
物語の舞台「アラス」は「刺繍娘」の施す刺繍によって発展した世界で政府の管理体制と刺繍娘達の活躍によりアラスは順調に機能して市民には食料と安全と安心、そして幸福な生活が保証されている。女性なら誰もが憧れる刺繍娘の地位…ところが主人公の刺繍娘に選ばれた少女「アデリス」は、政府に疑問を持つ両親が消された経緯から政府に不信感を抱く…刺繍娘達の居住地コベントリーに連れていかれたアデリスが見るのは、完全な世界アラスの真実と刺繍娘の実態!う~ん…物語は抜群に面白いのに説明するのはすごく難しい。あと続編もあるとのこと。2015/10/28

14
最後まで読んで、新たな展開が…と思ったら、三部作なのですね。世界を、刺繍することで維持していくって不思議な感じです。続きが気になります。2015/09/12

masabi

14
世界のすべてが糸から織られており、政府の指示のもと刺繍娘が織ることで気候から生死までを管理している。主人公は世界の秘密を知り、政府に抗おうとする。世界が刺繍されているという独特な世界観と政府による徹底的な管理社会と自分の好きな設定で良かったのだが、どうやら本作は三部作の一作目のようでアラスの世界から抜け出したところで終わり、三部作だと思っていなかったので、不完全燃焼の感がある。2015/08/13

混沌工房

13
《図書館》政府の管理の元、紡ぎ女や刺繍娘たちで形作られる理想社会アラス。刺繍娘として選出されたアデリスがその世界の謎に迫っていく三部作の一冊目。最終戦争後の管理社会という舞台は既視感あるけれど、世界を刺繍で作るという設定はおもしろいかも。ヒロインのアデリスにタイプの違うイケメンふたりが接近し、実はそのふたりの関係性は…のあたりで、少女マンガか!?と突っこみたくなったが、解説読んだらこの作品、YAなのね。ならしょうがないか…じゃなくて、アデリスは最終的にどちらを選ぶんだろう。2016/05/31

rinakko

10
そろそろ続きの巻も出るかしら…と勝手に期待しながら読んだ。精緻な綴織りに刺繍娘たちが刺繍を施すことで世界が形作られ動かされている世界。と、とても好みな設定には魅入られた。何となれば、バロの『地球のマントを刺繍して』にインスパイアされての作品とのこと。16歳の少女の一人称なので(しかもSFファンタジー)些か身構えたけれど、苦手な語り口ではなくよかった。類まれな才能の持ち主として宿命づけられ見出され選ばれた少女が、そのことによってどんどん逃げ場のない苦境へ追い詰められる。表向きの光と深い闇に縁どられたアラス。2016/03/14

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