出版社内容情報
時は大宇宙開拓時代――民間の航空宇宙会社が設立され、宇宙飛行士は人手不足に陥っていた。アメリカの航空宇宙会社〈スペース・プランニング〉に所属することになった雇われ宇宙飛行士の羽山美紀は、個性豊かな仲間たちとともに放送衛星のデリバリー・サービスや点検整備ミッションに果敢に挑んでいく。そんな彼女だが、誰にも言えない秘密を抱えていた――。星雲賞を受賞した航空宇宙シリーズ、待望の復刊開始!
内容説明
宇宙への輸送を民間企業が担う近未来―難関のスペース・スペシャリスト資格を持ちながらもフライトの機会に恵まれずにいた新人宇宙飛行士の羽山美紀は、人手不足のアメリカの零細航空宇宙会社スペース・プランニングに採用された。個性豊かな仲間たちに迎え入れられた美紀は、静止軌道上の放送衛星の点検ミッションに挑むが…。著者の真骨頂たる航空宇宙SFシリーズ開幕!
著者等紹介
笹本祐一[ササモトユウイチ]
1963年東京生まれ。宇宙作家クラブ会員。84年『妖精作戦』でデビュー。99年の『彗星狩り 星のパイロット2』と、2005年の『ARIEL』で星雲賞日本長編部門を、03年、04年、07年の『宇宙へのパスポート』3作すべてで星雲賞ノンフィクション部門を受賞。『ミニスカ宇宙海賊』シリーズを原作としたアニメ『モーレツ宇宙海賊』が13年に星雲賞メディア部門を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koning
38
近未来モンで民間宇宙開発業界物っていうこれがソノラマから出てたのが90年代で、って考えると色々と感慨深い1冊。続編を執筆中とのことで期待しちゃうよ?でも払い下げって良いよねぇ😃2021/11/11
Yuri
17
先に2作目を読んでしまっているので、エピソード0のつもりで。 おかげで素性の怪しいパイロットの筈の美紀も、まだ初々しいなぁという印象。お馴染みのメンバーも活躍して楽しい。続けて3作目!2022/10/18
まいさん
9
宇宙への輸送を民間企業が請け負う近未来。新人宇宙飛行士の羽山美紀は、零細航空宇宙会社スペース・プランニング社に採用され、静止衛星軌道上の放送衛星の点検ミッションに挑む。美紀が宇宙に上がるまでの描写が多く、宇宙に上がってからは比較的あっさり。著者が20年以上前の執筆当時に考えていた時代設定はちょうど今頃らしい。2023/03/09
あーてぃる
9
既刊2種所持、新規描き下ろしのあとがきのためだけに購入。でもついつい読んじゃうんだよね、本編。Ан-225無理やじゃないМріяの背中に乗っけた軌道ブースター、B-58ハスラーの腹に抱えた(X-20から進化した)ダイナソア。 これ、宇宙飛行士に「アストロノーティカ」ってルビがふってあるんだよ。 今ネットで検索をかけてもアストロノーティカに宇宙飛行士という訳はない。でもね、私もそう覚えてたんだ。男の宇宙飛行士はアストロノーツ、女はアストロノーティカって。どこで刷り込まれたんだろうなぁ。2021/11/09
みやしん
7
元ソノラマ版・新書版共に読了。序盤の乗機はYF17だったような?平成を越えて令和でひとまずの答え合わせ。カネは無くても腕はあるプロフェッショナル達のリアリティーを追及した作業の集合体だから、作者の宇宙愛がそうさせるのか事態は淡々と進む。曰く精々うっすらキャラ立ちをしているぐらいで娯楽性は極力削がれているドキュメンタリードラマみたい。逆に(悪く)言えば宇宙往還シークエンスに興味がなかったらちっとも楽しくない、読者を選ぶ作品。2022/02/01