創元SF文庫<br> 幻詩狩り

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創元SF文庫
幻詩狩り

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  • サイズ 文庫判/ページ数 365p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488726010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

1948年。戦後のパリで、シュルレアリスムの巨星アンドレ・ブルトンが再会を約した、名もない若き天才。彼の創りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた…。時を経て、その詩が昭和末期の日本で翻訳される。そして、ひとりまたひとりと、読む者たちは詩に冒されていく。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、川又言語SFの粋。日本SF大賞受賞。

著者等紹介

川又千秋[カワマタチアキ]
1948年、北海道小樽市生まれ。作家、評論家。慶應義塾大学文学部卒。学生時代よりファン活動を始め、SF専門誌で評論を発表。『火星人先史』で第12回星雲賞を、『幻詩狩り』で第5回日本SF大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はらぺこ

34
読み易かった。 自分にはSFの知識が全く無いのでホラー小説を読んでる気分でした。2015/02/07

田氏

25
ドゥバド。ハヤカワの某異常な論文にて、作中作の言語SFを「『幻詩狩り』があれば不要な作品群」と評価する場面があって、つまりは言語SFの系譜を振り返ったときのメルクマール的な作品なのかな、と解した。とは言っても、ハードな理詰めではなく、言語学や認識論に切り込むことになりかねない部分は、うまくぼやかされている。ドゥバド。登場するシュルレアリストたちはブルトン始め実在で、生きざま死にざまも史実に沿っているから、ひとり登場するたびにwikipediaに脱線して行ったり来たりドゥバんダりするのもまた一興。ドゥバド。2022/07/21

山田太郎

23
もうちょっと難解な話かと思ったが、えらく読みやすかった。このころのSFはなに読んでも楽しめるな。2012/09/13

ntahima

18
【Kindle-209(Unlimited)】標準タイム4時間58分。時代設定は現在、1940年代、そして2131年に三分される。展開は鈴木光司のカルト作品『リング』に似ているが、呪いなどというものではなく、寧ろアーサー・マッケンの傑作『パンの大神』の覚醒に近い。実在のシュルレアリストが多数登場し次々と死んでいく。いくらなんでもこれは創作だろうと思ったが、調べてみると事実らしい。この史実と虚構が巧みに組み合わされた構成となっている。時の切り替えが唐突な気もするが、結果的にそれが良質の余韻を醸し出している。2017/12/26

ふりや

17
戦後のパリで無名の天才詩人が残した数篇の詩。その詩は読んだ者の精神を異界へと導いてしまう麻薬的効果を持つ文字列「幻詩」だった。物語は「幻詩」の誕生した経緯から始まり、昭和末期の日本に人々の間に広まってしまった「幻詩」を取り締まる捜査官の活動へと広がっていきます。果たして「幻詩」の蔓延を阻止することができるのか?そしてラストはなんともセンス・オブ・ワンダーな決着。こちらの作品の方が先ですが、日本の言語SFと言うとやはり伊藤計劃さんの『虐殺器官』を思い出さずにはいられませんでした。どちらも素晴らしい傑作です。2022/04/07

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