出版社内容情報
永遠の名作『銀河英雄伝説』を愛してやまぬ作家陣が、正伝・外伝では語られなかったエピソードを紡ぎ出す。ラインハルトの新婚旅行で起きた椿事、ヤン・ウェンリーの青春時代の思い出、安楽椅子探偵オーベルシュタインの名推理……。新しい『銀河英雄伝説』の世界へようこそ。公式トリビュート第1弾。序文=田中芳樹/収録作家=石持浅海・太田忠司・小川一水・小前亮・高島雄哉・藤井太洋
内容説明
遠未来の宇宙。専制君主が支配する帝国と、独裁に抵抗する自由惑星同盟、そして帝国領でありながら陰で権力を操るフェザーン自治領という銀河の盤面で繰り広げられる英雄たちの闘争と栄光を描いた宇宙叙事詩は、刊行から現在に至るまで日本SFの金字塔として永らく読者を魅了し続けている。『銀河英雄伝説』を愛してやまぬ作家たちが捧げる六編を収録する公式トリビュート短編集。
著者等紹介
田中芳樹[タナカヨシキ]
1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院博士課程修了。78年「緑の草原に…」で幻影城新人賞を受賞してデビュー。88年『銀河英雄伝説』が第19回星雲賞を、2006年『ラインの虜囚』が第22回うつのみやこども賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
104
銀河英雄伝説のトリビュート作品集。銀英伝の中では帝国側の方が好きなので、「龍神滝の皇帝陛下」と「レナーテは語る」は楽しく読めた。こういうのを読むとまた本編が読みたくなってしまうのが困りものだ。どの著者も本編と矛盾しないように、ただし意外な側面を見せようとする姿勢が感じられたのが良かったと思う。2020/12/18
ひさか
90
2020年10月創元SF文庫刊。書き下ろし。シリーズ1作目。やはり銀英伝と耳にすると読んで見たくなります。小川一水:竜神滝の皇帝陛下、石持浅海:士官学校生の恋、小前亮:ティエリー・ボナール最後の戦い、太田忠司:レナーテは語る、高島雄哉:星たちの舞台、藤井太洋:晴れあがる銀河、の7つの銀英伝トリビュート短編集。小川さんのがとても良く好み。太田さんのオーベルシュタインものが楽しい。藤井さんのは、新たなページ追加で、興味深い。次巻が楽しみです。2021/02/05
さつき
78
銀英伝の公式トリビュートアンソロジー。中学生の頃に出会ってから繰り返し読み、アニメや舞台も観た大好きな作品です。本編では描かれなかった新婚旅行中のラインハルトや士官学校時代のヤン、結婚前のキャゼルヌ夫人、若かりしウランフ、そしてラインハルトと出会う前のオーベルシュタインと描かれる人物も盛りだくさん。銀河帝国の始まりを描き、お馴染みのキャラは登場しない『晴れあがる銀河』も秀逸でした。2020/12/27
Tanaka9999
47
2020年初版、東京創元社の文庫本。6編。題名のとおり銀英伝のトリビュート短編集。懐かしい思いがした。私にはヤンが好ましく、皇帝ラインハルトはどうも好かない。たぶん「冷徹」な人物を好まないから。6作目、皇帝ルドルフの時代。正伝や外伝にも皇帝ルドルフについてほとんど記載がなかったと思うが、もう少し記述があったらと思う。3作目、艦隊戦という宇宙の戦闘の戦略を記述するというのはかなり難しいらしく、これもうまく伝わらない。ちなみに、本伝で最も面白くなかったのはフェザーンの政治だった(ラストの伏線に繋がったが)2021/07/21
rosetta
40
本編を読んだのはもう20年くらい前?生涯ベストテンに入るくらい大好きな本で、思い入れのあるキャラが死んだりするとしばらく黙祷して頁がめくれなくなるくらいのめり込んだものだった。他の作家の書いたトリビュートとはいえ再びその世界に浸れるのはのは望外の喜び。まあサブキャラやモブはあんまり覚えていなかったりするんだけど💦特に藤井作品は帝国初期の話だから知らなくて当然。惜しむらくはこの本の出版が2020年なんだけど未だに2巻目が出てないこと!創元社さん、頑張ってください!2025/01/07