出版社内容情報
西暦２３１２年、太陽系に進出した人類は繁栄しつつも、各地で深刻な対立が。そんななか重大事件が……『レッド・マーズ』の著者が放つ、ネビュラ賞受賞の本格宇宙ＳＦ！
内容説明
西暦２３１２年、人類は太陽系各地で繁栄しつつも、資源格差や環境問題をめぐり対立を深めていた。そんななか、諸勢力共存の要だった水星の大政治家アレックスが急死。彼女の孫スワンは、祖母の極秘の遺言を届けに木星の衛星イオに赴く。地球を訪れたのち水星に戻ったスワンは、移動都市を襲う隕石衝突に巻きこまれる！『レッド・マーズ』の著者による３度目のネビュラ賞受賞宇宙ＳＦ。
著者等紹介
ロビンスン，キム・スタンリー［ロビンスン，キムスタンリー］ ［Ｒｏｂｉｎｓｏｎ，Ｋｉｍ Ｓｔａｎｌｅｙ］
１９５２年アメリカ合衆国イリノイ州生まれ。８４年『荒れた岸辺』で長編デビューし、ローカス賞を受賞。９２年から『レッド・マーズ』に始まる“火星三部作”を発表し、ヒューゴー賞・ネビュラ賞など複数の賞を受賞。２０１４年時点でヒューゴー賞２回、ネビュラ賞３回、ローカス賞６回のほか、世界幻想文学大賞、ジョン・Ｗ・キャンベル記念賞、英国ＳＦ協会賞、星雲賞など多数の主要ＳＦ賞を受賞している。現代アメリカを代表するＳＦ作家の一人である
金子浩［カネコヒロシ］
１９５８年生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
medihen
9
昨年読んだ<火星>三部作の延長上の未来の太陽系が舞台、ということで期待して読んだ。上巻では主人公が故郷の水星を離れ、地球や木星圏、土星圏を旅する。<火星>三部作で描かれた火星の荒野の美に匹敵する水星世界の強烈なコントラストや、火星コロニー同様バリエーションにとんだ各地の植民世界の描写が楽しい。2020/07/25
SINKEN
7
【総評】★★★☆☆【感想】『レッド・マーズ』と『グリーン・マーズ』を読んだ時も感じたけど、この人の描写力は桁外れっす。まるで実際にその星まで行って見てきたように、圧倒的なリアル感を以って細部まで緻密に描かれていて、ある意味恐ろしい。前半部分の上巻では、ある事件を発端に太陽系の惑星や衛星を舞台として話が展開するが、重力や放射線、太陽フレアに土星の環、小惑星帯など天体好きならわくわくする様な内容が盛り沢山。科学の話も実際に在りそうな内容で興味深い。下巻に向けて盛り上がりを見せたところで終了。2017/12/20
鐵太郎
7
水星から土星起動まで、太陽系いっぱいに人類が広がった300年未来の物語。水星の夜の面を太陽から逃げながら移動するドーム都市「ターミネーター」に行われた驚天動地のテロ事件を発端に、物語は進行します。現時点で精緻に考証されたあり得べき人類の未来世界は、エキゾチックで魅惑的。読み始めはちょっときつかったけど、なかなかいけるかな、これ。さて、上巻では事件の原因・結果はまだ見えません。下巻に期待。2015/01/21
ろびん
6
地下道を歩き続けるパートが良いですね……。2018/06/26
medihen
5
昨年読んだ<火星>三部作の延長上の未来の太陽系が舞台、ということで期待して読んだ。上巻では主人公が故郷の水星を離れ、地球や木星圏、土星圏を旅する。<火星>三部作で描かれた火星の荒野の美に匹敵する水星世界の強烈なコントラストや、火星コロニー同様バリエーションにとんだ各地の植民世界の描写が楽しい。2020/07/25
