出版社内容情報
一万年後の未来に復活させられたタークたちは、死に絶えた地球で超越存在“仮定体"の真実と人類の運命を知る──ヒューゴー賞受賞『時間封鎖』に始まる三部作、遂に完結!
内容説明
時間封鎖を乗り越えて繁栄を謳歌する地球人類。謎めいた少年が持つノートには、1万年後の未来に復活した人々による手記が綴られていた。少年の秘密を追う精神科医サンドラたちは不自然な妨害に遭う。一方、手記の中では、12個の居住惑星を連結した“連環世界”を旅する移動都市が“仮定体”の真実を解き明かそうと、荒廃した地球をめざしていた。「時間封鎖」三部作の完結編。
著者等紹介
茂木健[モギタケシ]
1959年生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
伸の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
50
また独立した小説で来るのかと思っていたら、前作の「無限記憶」の続編となっており、読み出してから途中で「無限記憶」のおさらいをせねばならなかった(もう脳が若くないことを痛感した・笑)なるほど、前作で少し物足りなかったのも当然で、この作品で完全に完結している。ただし、結論としては正直新味には欠ける。解説では、タークとアリスンのパーツにSFファンの興味はいくと書かれていたが、私は全く逆でサンドラとボースの方が楽しく読めたなあ。2012/06/15
KAZOO
24
ウィルソンのシリーズ三部作の最後のものです。2巻とはあまり時間をおかずに読みましたが、1巻目はもうかなり忘れています。あまり話し自体の継続はなさそうで全体構想がつながっているということで読めばこの本だけでもいいのではないかとも感じます。近未来のアメリカの実在の都市での出来事なのであまり違和感はなかったのですが、読み進むうちに完璧にハードSFの世界に浸りました。しばらくしてからこのシリーズ4冊を一気に読み直します。2014/08/05
miroku
17
流行りのオチだが、スケールがでかい!2020/06/30
もち
17
「こんな人生であってはいけなかった。絶対に」◆スピン解除後の地球。少年の持つノートには、一万年後に仮定体によって再構築された男の物語が記されていた。ゲートで繋がる12の星、連環世界を旅する都市。精神科医のサンドラは、ノートと世界と個人の秘密に迫る。■シリーズ最終作。登場人物一覧を見て、思わず快哉を叫んだ。こう繋がるのか、と。大団円に相応しいスケールの中、あくまで身近な人間ドラマから未来世界の裏側を描き出す。現代SFの、ひとつの完成形。2019/10/02
おーすが
13
三部作完結編。仮定体の成り立ちが語られる最終章。これを読むためにはるばると。こういう存在、SFでよく描かれると思うけどRCW版の「これ」をみたのは初めてだったので、みられて嬉しい気持ちになった。アイザックの小瓶エピソードも素敵。膜が再び活用されていたのにもちょっと興奮した。とはいえ、最終章まではダラダラと長く感じた。ヴィジュアルと設定は好きだけど、キャラがなんとなく魅力薄?やはり、三部作の中ではSPINがずば抜けて面白かった。そんで、やっぱりジェイソンが最も愛すべきキャラ!2021/05/23