創元SF文庫
星の涯の空〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 480p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488705077
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

鉄爪族の星に疫病体の魔手が再び迫る中、惑星内にも数々の陰謀が渦巻く。女王となったラヴナは危機を救えるか? ヒューゴー賞受賞作『遠き神々の炎』19年ぶりの続編!

内容説明

犬型集合知性生物である鉄爪族が中世的文明を営む惑星での、熾烈を極めた戦いから2年。不時着した人類のリーダー・ラヴナは、銀河文明をのみ尽くそうとする邪悪意識・疫病体が再び活動を始めたことを知る。ラヴナはその対策を最優先しようとするが、疫病体の恐怖を知らない若い世代は反発を強め…ヒューゴー賞受賞『遠き神々の炎』から19年ぶりに書き下ろされた待望の続編!

著者等紹介

中原尚哉[ナカハラナオヤ]
1964年生まれ。1987年、東京都立大学人文学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

本の蟲

8
特異な宇宙構造と超弩級のスケールが魅力的な「遠き神々の炎」の正式続編。複数個体でそれぞれの一人格を構成する犬型知性体「鉄爪族」の星から、銀河を飲み込もうとしていた疫病体の動きを停止させた戦いから十年。冷凍睡眠から目覚めた子供たちは、中世レベルの鉄爪族と協力しながら高度な科学技術を復活させようとしていた。人類の生き残りで唯一の成人だったラヴナは、疫病体復活の兆しを知り、その対策を優先させた方針を立てる。しかし子供たちにとっては超越界にあった故郷が災害にあい、目覚めたら低速圏の原始社会の異星。保護者である(続2021/01/03

わたなべよしお

4
 疫病体艦隊との闘いは・・・と期待していたが、上巻では始まらない。もしかして、鉄爪族の惑星上の話で終わってしまう?スペースオペラっぽかった「遠き神々の炎」から一転して、異世界モノになってしまうのか。異世界モノとして読めば、それはそれなりに面白いが、期待していた内容と違うのが・・・2014/06/27

マサトク

2
わんわんお星人より神仙とか邪悪意識とかの方が好きなんだよなーというのもあってペース上がらなかったけど、だんだん慣れてきたら楽しくなってぐいぐい読めた。上質な異世界文化でのサバイバルもの・冒険ものと言えるか。とはいえこの話、どこに落ち着くんだろうと言うところが気になる。ローカルな話で終わるのかなあ…2020/03/04

Kemmel

2
「遠き神々の炎」の続編。前作読了必須。銀河の外周部に行くほどコンピュータの処理速度が上がる宇宙観、そして舞台となる惑星の原住民:犬型複数体で一人格の知性体という設定が奇抜な作品。前作のあと、冷凍ボックスから蘇生された子供たちが育ち、前作で描かれた騒乱を嘘ではないか?と疑っていく物語となります。取り残された人間が小さなコミュニティで疑心暗鬼になっていく過程が延々と描かれており、この上巻時点では暗ーい物語です。宇宙から迫る疫病体の脅威も含め、下巻でどうまとめるつもりのか興味が尽きません。2016/01/02

inugamix

2
鉄爪族世界に再び疫病体の魔手が迫る気配、しかし新たな一大世代を形成するコールドスリープから覚めた子らは、疫病体の脅威どころか自分たちがどういった経緯でこの星に至りどう救われたのかすら本当には知らない。世代間の断絶のなか、お人好しなリーダーが率いる形成されて間もない稚い社会には通常発生しそうにない高度な謀議が持ち上がる。足元の政治にかまけている暇はないはずなんだぞどうなるんだ!2014/03/05

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