感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
3
83年の初版(480円)を読んだ。カバーはイメージで、本文を反映していない。突然、しかも都合よく米国に着陸した異星船は森林を喰らい始める。防衛も防疫もないシマック的のんびり度が加算されて事態は全くの成り行きだ。8割方読んでなおオチの方向性が不明なことに却って心配になるが・・人類の飛躍的な進歩から人類の駆逐絶滅までの、幅広いスキームの中から読者は自身の潜在的な願望(結末)を選択できる(するしかない)。曖昧な条件付けは現代SFの長編では甘受されないだろう。「マストドニア」と「法王計画」の間の作品。★★★☆☆☆2015/06/26
hal0609
1
ある日、ミネソタ州の田舎町ローンパインに巨大な直方体(訪問者)が降り立ちます。訪問者はどうやら生物らしく子供を産んだかと思うと何処かに飛び去ります。同じく静止軌道上には訪問者の集団がおり、一斉にアメリカ各地に降り立つのでした。粗筋だけだとパニック物のようですが、お話は取材の記者たちやホワイトハウスのスタッフらのディスカッションで進んでいきます。ステロタイプのディスカッションが続くのですが、作者の目的は訪問者と言う異物が入り込むことで我々の常識が本当に常識なのかを問うことだったようです。2014/12/01