感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hitomi
8
SFサスペンスになると思いますが、さくさく読めました。「自分で犯したと思われる殺人事件を、自分で探す話」、予想以上にキレイに解決します。 主人公は科学者ですが、列車から飛び降りれるほど身体能力が高く、喧嘩が強いのが笑える。 アメリカの田舎町や駅の食堂の描写も好きです。2021/02/05
東森久利斗
4
テレビ、ゲーム、インターネット、SNS、携帯、VR、日常生活の隅々にまで普及、定着し、ライフラインを担うまでになったデジタルメディアの進化、知らず知らずに、意識することなく情報に溺れ洗脳され続けている毎日。人類に何をもたらし、何を奪ったのか? 考え、想像し、現実を受け止め、コミュニケーションする、人間本来の本能や機能を失い、機械化していく恐ろしさ。人間性存続の危機。遠い未来を予見、警鐘。2022/02/10
tai65
4
星4・52020/08/03
鐵太郎
4
冷戦時代なのですね。「金星の尖兵」よりももっとストレートに「彼らの脅威」を正面に立てています。ラッセルのユーモアあふれる文章が、この物語では少し硬い。SFの世界でも、こんなお話が書かれていたのですね。2009/06/14
aki
3
SFかどうかは異論がありそうだが、めっぽうおもしろいことは間違いない。さる研究所のエリート研究員が突然、自らが起こした過去の殺人を思い出すことから始まるサスペンスもの。ラッセルは「作品世界のリアリティー」をきちんと構築しているから(SFやファンタジーは、そのへんをすっとばすことが多いので、リアリティーがなく、子どもだましに思える作品が大半)、どの作品を読んでも失望させられることはない。タイトルが壮大なネタバレなので、一種の倒叙ミステリとして楽しんでね。浅倉久志先生、このタイトルはいかんやろ。2019/12/03