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創元SF文庫
20億の針

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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488615062
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

2隻の宇宙船が南太平洋に墜落した。1隻に乗っていたのは捜査官、いま1隻に乗っていたのは犯罪者。両者とも人間ではない。高度な知性と感覚をもった、ゼリー状の半液体生物である。そして彼らは宿主なしには生きられない。すべての寄生生命ものの原点となった名作。

ハル・クレメント[ハル・クレメント]

鍛治靖子[カジヤスコ]

内容説明

2隻の宇宙船が南太平洋に墜落した。1隻に乗っていたのは捜査官、もう1隻に乗っていたのは犯罪者。両者とも人間ではない。高度な知性をもったゼリー状の生物であり、彼らは宿主なしには生きられない。捜査官は一人の少年の体内に宿り、犯罪者は別の人間にとりついている。だがいったい誰に?容疑者は地球上の人間全員、20億人。様々な寄生生命SFの原点となった歴史的傑作。

著者等紹介

クレメント,ハル[クレメント,ハル] [Clement,Hal]
1922年、アメリカ合衆国マサチューセッツ州生まれ。幼少時より天文学とSFに親しみ、43年に天文学の学士号を、47年に教職修士号を、63年に理学修士号を取得。小説家としてのデビュー作はハーヴァード大在学中の42年、“アスタウンディング”誌に掲載された“Proof”。その後同誌で活躍をつづけ、50年に第一長編『20億の針』を発表した。99年、アメリカSF&ファンタジイ作家協会から生涯功労賞であるグランド・マスター賞を授与された。2003年没

鍛治靖子[カジヤスコ]
東京女子大学文理学部心理学科卒、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

催涙雨

55
後の作品に大きな影響を与えた「寄生型異星人との共生」という設定はもとより、彼らが飛来してきた理由だとか推理小説みたいな話の筋だとか舞台設定だとか、影響の面では軽視できるその他の設定にも面白さの詰まった作品。SF的な題材の魅力が肝になる作品ではあるが、南の島の少年たちの暮らしを楽しんで書いているのが伝わってきて、古典的な価値なんか忘れてなんだか楽しい気持ちになれる。設定の面だけでいえば寄生獣みたいなものを思い出させるのだが、話そのものにはジュブナイルのような温かみがあるし、内容もシンプルでわかりやすい。2019/06/02

JACK

36
◎ 南太平洋に墜落した2隻の宇宙船。1隻には犯罪者「ホシ」が、もう1隻には捜査官「捕り手」が乗っていた。ゼリー状の身体を持つ彼らは、他の生物に寄生しなければ生きられない。「捕り手」は15歳の少年ボブに寄生し、自分の正体と「ホシ」を捕まえるという目的を話し、協力を求める。異星人と人間のコンビが犯罪を犯した異星人を追い掛けるSFサスペンス。「ウルトラマン」、「寄生獣」、「ヒドゥン」といった後続作品に比べて地味だが、子供という不自由な立場で、人の体内に隠れている犯罪者を見つけらければならない緊迫感がある。2017/10/12

geshi

36
後発作品を読んでいると苦悩や疑惑が薄くややライトに感じてしまうが、異星人と地球人の異文化共生ものの原点として良い出来。宇宙船墜落の冒頭から宇宙人の視点で地球の事を知っていって、ファーストコンタクトに至るまでの流れはSFマインドに溢れているが、それ以降は少年が遊んでばかりいる話になっていて、温度差を感じる。自分の体に住み着いた異星人を信用するボブの年齢設定がうまく働き、その無茶っぷりにヒヤヒヤさせられていたら、最後の謎解き場面でそれが生きてくる見事な伏線。2016/11/06

いちろく

36
寄生獣、ウルトラマン、鉄腕バーディー、なるたる等、寄生生物や未知の生物との共生を描いた物語には今まで沢山出会ってきたけれど、それらの物語の原点と聞けば読む前から胸が高鳴った。犯人(ホシ)と捜査官(捕り手)が地球に不時着した所から始まった物語は、異星人とその宿主の出会いから交流を丁寧にジックリと描いた内容であり、SFというよりも犯人探しのミステリという印象。ホシを見つけてからの展開も生き物の本能を上手く突いたモノであり納得でした。ラストのセリフにもクスリとなり、最後まで読んで良かったと思う。紹介感謝!2016/10/21

波璃子

27
宇宙人の捜査官である「捕り手」が主人公に寄生して共に地球に不時着した犯人を探すという共生生命SFの祖。ジュブナイル作品のような雰囲気があって読みやすく、SFでもありミステリーでもあって面白かった。人間である主人公ではなく「捕り手」視点で話が始まっている点が他の作品と違っているなあと思った。傷を治してくれるし毎日がスリル満点で楽しそうだから今度不時着したときは私に寄生してほしい。2016/06/08

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