創元推理文庫<br> 悪魔の発明

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創元推理文庫
悪魔の発明

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  • 商品コード 9784488606039
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

117
ヴェルヌは後期になると科学の進歩が恐ろしき武器にもなり、それを手に入れた者が世界の覇者となる技術の進歩のダークサイドも描いたが、本書はまさにそのテーマを扱った物。本書でその原型が登場する原子爆弾や核兵器は既に各国が持っている。しかし核を生み出す者とそれを使う者は異なり、そのスイッチを押す人が対象となる国を再度見つめ、本当にそれを押す必要があるのかを胸に問うてくれる人であってほしいと願うばかりだ。北朝鮮の飛翔体実験の連続、中国、北朝鮮を煽る現アメリカ大統領トランプ。世界は今実に危うい状態に陥っている。2020/03/20

ネムル

9
なんだかんだで物語が愛国という形に落ち着くのが、まだ19世紀の作品だなあと。科学楽観主義は好きではないが、ヴェルヌは科学がぶいぶい活躍する作品のが面白い印象がある、まあ幼少期の思い出だが。2018/04/21

香具師山啖呵堂

6
ネモ艦長が本作品で大海賊ケル・カラージュとして転生!これはヴェルヌ自身の心境の変化も反映しているのでしょう。 地球を一周した『海底二万マイル』に比べて本作品の舞台は海賊たちの秘密基地に幽閉されてほとんど密室劇状態です。 最後、トマ・ロックはフランス軍艦が掲げた国旗を見て正気を取り戻します。ここには大きな争点があるように思います。  https://sfklubo.net/invento_de_demono/   https://sfkid.seesaa.net/article/498659393.html2023/03/20

lico

6
ヴェルヌの後期作品によくある暗い科学のお話。雰囲気はかなり『サハラ砂漠の秘密』に近い。ただし、短くまとまっているためこちらの方が中だるみがなく読みやすいか。 ヴェルヌの小説によく登場するあるタイプのキャラたちが軒並み敵側にまわっているのが他の著作との一番の違いかもしれない。トマ・ロックの発明の動機が見えてこないところが不満点で、考え付かなかったから狂人にしたのではと邪推してしまった。因に現実でのミサイル(v2)の開発者の本来の目的は月へと飛ばすためだったはずなので妙にヴェルヌと親和性が高くて面白い。2015/02/09

shiro

4
価値観が昔のものなので今読むとしっくりしないところもあったりするが、単純に冒険活劇とスパイ物してみれば面白い。主人公よりはロックの方に感情移入しがち。2019/04/04

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