内容説明
リゲル系第四惑星に空間渦動を使った刺客が侵入、第二段階レンズマンのトレゴンシーを暗殺しようとした。またボスコーンが暗躍しているのか?幸いその試みは失敗に終わったが、事態を重くみた銀河パトロール隊は、トレゴンシーみずからをリーダーとして、ただちに調査を開始した。E・E・ドク・スミスの衣鉢を継ぎ、レンズマン世界を現代によみがえらせたカイルの長編第二作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
18
“ドック”・スミスのレンズマン・シリーズ世界のパスティーシュとして書かれた三部作の二作目。最初の「ドラゴン・レンズマン」はウォーゼルと彼が育てた第二の女性レンズマンラーラ・カラトラの物語でしたが、今回はリゲル人トレゴンシーと彼が見出したテルス人D・D・クラウドの物語。かつて壊滅させたはずのボスコーンの残滓との戦いなのだが、敵対する敵、すなわち凶悪で腐敗して気が狂っている絶対悪という繰り返される描写が、1982年という原著の刊行時にどれだけ通用したのか。いま読むとあちこち設定が苦しいなぁ。2021/12/23
白義
10
デイヴィッド・カイルがいい意味で超一流のファン作家であることがよく分かるレンズマン外伝第二弾。主人公は触手の生えたドラム缶エイリアンとしてグレー・レンズマンの中でももっとも異彩を放つトレゴンシー(表紙を見ればその異様さは一目瞭然)。超然とした彼を主人公に、相棒に渦動破壊者に出た別人同名の主人公を強く意識した造形のクラウドで、大ネタはバローズの「火星の幻夢兵団」、更に心霊領域での戦いはレンズマンと双璧をなすスカイラークシリーズを連想させるなど、SF大好きマンが自分の好きな世界で好きにネタを組み合わせた楽しさ2018/02/12
にゅきみ
0
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