出版社内容情報
神々の国エリシアへと戻るクロウからの申し出を受け、時空往還機で彼の地を目指すアンリ・ド・マリニーは、クロウとその恋人が〈夢の国〉でクトゥルー眷属邪神群の手によって虜囚の身となり、危機に面していることを知る。〈夢見人〉の血を引くド・マリニーは〈夢の国〉に潜入するが、二人が囚われていると覚しき街ダイラス=リーンは、すでに邪神ナイアルラトホテップの配下の巣窟と化していた……〈タイタス・クロウ・サーガ〉第3弾。
内容説明
アンリ・ド・マリニーは、人智を超えた力を手に入れた盟友タイタス・クロウの誘いを受け、時空往還機を駆り神々の国エリシアをめざす。だが、旅の途上で旧神クタニドより、クロウがクトゥルーの配下に囚われ、かつてない危機に瀕していることを知らされる。ド・マリニーは友を救いだすため、邪神が陰謀をめぐらす“夢の国”へ向かうが…“タイタス・クロウ・サーガ”第三弾。
著者等紹介
夏来健次[ナツキケンジ]
1954年新潟県生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
21
ヒロイックファンタジーでした!タイトルにある時計とは、広大な夢の世界を飛翔するための機械のこと、その時計を駆って、友を美女を助けるのは、地上人マロニーさん。いや、マリニーさん。しかも夢の世界を侵食するのはクトゥルー眷属邪神群(C C D)。最後にはナイアルラトホテップ様まで・・・。期待していたのとは違った意味で楽しめました。2016/09/25
HANA
16
ラヴクラフトが描いた夢の遍歴、夢幻への憧憬がアクション映画に堕とされている。いやアクションが悪いというわけではないのだが、光線銃を撃つ飛行船とか無敵の時計とか、これはあまりにも。ダーレスがわけのわからない二元論を持ち込んだのが全ての元凶なんだろうけど。原理主義者としては人間が旧支配者に対抗できる時点でコズミックホラーでは無いように思えて仕方がない。2012/04/04
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10
**ネタバレ・クトゥルー**前巻、クトゥルー眷属邪神群の襲撃を受け、タイタス・クロウは恋人と供に虜囚の身となり危機に面している。囚われている場所は夢の国(ドリームランド)。アンリ・ド・マリニーは、異形蔓延る人外の地から友を救い、無事に脱出できるのか?――この舞台はラヴクラフトに始まり、この著者の短編『ダイラス=リーンの災厄』に至るまで様々な著者たちがその想像の限りを尽して築き上げた場所である。各土地土地の光景や住人たちが十二分に描き出されている。過去のクトゥルー作品への敬意に満ちた丁寧な作品だと思います。2012/05/27
sin
7
もうクトゥルー神話じゃない。ヒロイックファンタジーです。これは2012/02/12
ワッピー
6
旧神の助けを借りてクロウとマリニーが「夢の国」でCCDの恐るべき手先をなぎ倒していくというのは痛快なのかもしれないが、人間のヒーローとしてはいささか強すぎて、結末が予定調和的になってしまっている気が…2011/12/17