創元推理文庫
死者の短剣―地平線〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488587130
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

《新月湖》駐屯地の基礎継ぎの匠への弟子入りを許されたダグ。だが、平穏な暮らしも束の間、地の民への治療がもとで、再び旅の空に。そして一行の前にまたしても悪鬼が……

内容説明

“新月湖”駐留地の基礎継ぎの匠への弟子入りを許されたダグ。妻のフォーンも元警邏員の若者たちも、安住の地を見いだしたかにみえた。だが地の民の子どもをダグが治療したことから、再び駐留地を出て行く羽目に。驚いたことに師となった基礎継ぎも一緒に来てしまう。平和な旅も束の間、一行の前に悪鬼の影が。数少ない警邏員で、恐ろしい悪鬼に立ち向かうことができるのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

52
この最終巻に頂点を迎える物語のはじめの三部はこの四部のために緻密に積み重ねられてきたことが解る。物語前半にも悪鬼の恐怖を知らしめる闘いが繰り広げられたが、この最終巻に遭遇する悪鬼はより形態を変えて出現する。湖の民のダグたちとはぐれた地の民の娘フォーンとその兄がその絶対絶命の状況に如何に対処するのか?大きな見所はそこにあるが、湖の民と地の民の登場する人物それぞれが持つ人間臭い感情の発露が物語に深みを与えている。それと出版社にはよくぞ最後まで訳出していただけたと感謝の念が絶えない。2023/04/19

Masa

13
読了。「死者の短剣」シリーズ最終章。いままで読んできたビジョルドの作品の中でこういった終わり方は初めてだなぁ、と。棘が残るような、そういった印象を持ちました。今回登場する悪鬼はいままでになかったタイプで物語に緊張感と厚みを持たせてくれました。いやぁ面白かったこのシリーズ。みんなもっとベータ人的に考えようよ、とでも言うのか。この辺りはビジョルド揺るぎないテーマを感じました。四部作すべてで新たな課題や魅力をみせてくれて、最後まで楽しめたシリーズでした。読んで良かった。2019/06/07

tom

13
シリーズ最終巻。夫婦の成長物語、他人種との相互理解の物語という結末。こういうテーマで書かれたファンタジーは、とても珍しいということで、それなりに楽しめた読書体験。この作者、ずいぶん書いているけれど、皆さんのコメントを読んでみると、いずれも同じような雰囲気らしい。他書に手を出すかどうか、ちょっとだけ思案中。2019/04/20

夜の女王

8
☆☆☆☆ 陸路、故郷へ帰る旅。最初3人だった行きの旅が、帰りはとうとう19人に!さらに途中で地の民一家4人を拾って総勢23人(だよね?)で北を目指す一行。が、悪鬼の脅威はここにも・・・。息つかせぬ展開で大団円へ。さすがです。この4部作を通して一番変わったのはフォーンの兄フィット。最初視野が狭くて浅はかな若者だった彼が、勇気と知恵を備えた夫へと変貌。意外な商才まで見せて、土地持ちのベリーとともにフォーンたちの安住の地を作る・・・うまくいき過ぎだけど、お話はメデタシが一番なので、まぁいいか^^;2013/12/21

綾乃

6
これにてシリーズ終了。 異民族(異種族?)間での交流のはじまりとなるストーリーですが、かたや長命である種の能力を持つ人々と、通常の人間。でも、通常の人間チームの方が食・住環境がいいという設定も面白いですね。 母系社会対父系社会とか、登場人物達が様々な違いをお互い驚きながら乗り越えていくのが印象的でした。私もダグやフォーンのように、異文化をためらいなく受け入れられる人でありたいなー! そして、アルカディ先生、そうきましたか!ひそかにアルカディ先生のキャラがいろいろ面白かったです。2018/07/16

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