出版社内容情報
地の民と湖の民、反目しあうふたつの民族の架け橋になりたい。ダグは自らの能力を使い地の民を治療すべく、フォーンとふたり再び旅に出る。実力派の著者のシリーズ第3弾。
内容説明
出自の違いを超えて結ばれたフォーンとダグ。だがふたりの結婚は、ダグの一族である湖の民にどうしても受け容れてもらえなかった。ダグはふたつの民族の架け橋になりたいと考え、フォーンと共に再び旅立つ。ふたりきりの旅だったはずが、途中で立ち寄ったフォーンの実家で、なんと末の兄フィットがついてきてしまう。一方ダグは地の民の治療に挑むのだが…。シリーズ第三弾。
著者等紹介
小木曽絢子[オギソアヤコ]
東京女子大学文学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sin
63
地の民の家族には渋々ながら受け入れられた二人も、湖の民からは散々な扱いを受けてその地を離れたが途中フォーンの兄も加えての旅となる。故郷で医術の匠の片鱗を見せたダグだが、その技を行う戯れに愛撫に使った失った左手の幻影=幽霊の手が悪鬼と同じく生き物の基礎を剥ぎ取ってしまうことに気づかされる。地の民に施術を行い重い怪我の手当てをするが、その為新たな湖の民の反発と地の民からの治療の強要に陥ってしまうが、ダグは双方の民の融和を考える。そして湖の民から離反した若者を加えて川下りの旅は続く…。2023/04/07
tom
15
シリーズの3巻目。せっかく夫婦になれたのに、部族のルールに反したとして、ほとんど着の身着のままで追い出された二人。部族の本質を知ってもらい、協力し合える道筋をつけると考えて、世界を歩き回ることにする。そして、海に向かう船に乗ったところで、怪しげな出来事が起きる(らしい)。たいして、面白いとも思えないのだけど、とりあえず読み進めることに。2019/02/25
ぶーにゃん@積ん読本解消中
7
湖の民にフォーンとの婚姻を認められず「海を見たい」という19才の新妻の望みを適えるため川下りの新婚旅行へ誘う56才のダグに次々と現れるお邪魔虫たちが旅に変化を与えて行く様子に思わず笑いが...。医術の匠としての能力をお邪魔虫が現れる度に腕を上げていく様子とやはり骨の髄まで指導者となる様子のダグは性分としか言いようがないですね。平穏無事な旅にならないのはストーリー上当たり前ですが下巻はどうなるのかな?2012/04/15
静間
6
大人向けファンタジー。三巻。地の民の花嫁を受け入れることのできなかった湖の民の駐留地を後に、旅をすることになったダグとフォーン。地の民と湖の民の橋渡しになるべく奮闘する。しかし、始めは二人きりだった旅路に思わぬ同行者が…。どんどん同行者が増える、その分前までのロマンス分が緩和されたように感じる(私が慣れただけなのかもしれないけど)。19歳だけどしっかり者のフォーンと56歳だけど自分を老いぼれと卑下するダグのコンビにやっとしっくりきた。ダグの能力にはまだ謎が多いけど、二つの民を診るお医者様になれると良いな。2012/12/01
えむむ
5
どんどん人が増える。「旅の仲間」的な展開。2023/09/01