内容説明
ザトウクジラたちは緑の光に包まれて生まれ、やがて光のわだつみへ召されてゆく…。のちに群れの長となるフルナが回想する若き日々。母の巨体の陰に安らいで育った赤ん坊の頃。畏怖に震えた父との対面。そして初めて出かけた大海原へのひとり旅。音楽的な鳴き声で知られるザトウクジラを主役に贈る、海洋動物のオデッセイ。神秘に満ちた海と生命への賛歌。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あーさん☆GWは墓参りをハシゴしました。暑くてバテました。
98
表紙に引かれて手に取ってしまった古本屋で50円だった書物。クジラを擬人化した淡く淡白な詩の調。タイトル通り。海の中はこんなですよ~( 〃▽〃)買って良かったよ~( 〃▽〃)『読みたい本』に登録して無かったのに買っちゃった過ちの本( ̄▽ ̄;)でも、無いと再読も出来ないからこれは良しって事にしてしまえ(* ̄∇ ̄*)2019/11/14
kinka
2
訳者買い。一匹のザトウクジラを主人公にした海洋小説であり、少年の成長譚であり、海の神話についての本でもある。クジラの一人称で語られるので、読み手も彼と共に七つの海を旅しているような心持になる。あらゆる事を伝えるクジラの歌や、海の美しさと怖さの描写は、詩人であり英文学者でもある著者の面目躍如といったところか。ただ、捕鯨反対や生物の共生といったメッセージが明確に打ち出されている本なので、気になる人は楽しんでは読めないだろうなあ…。水族館から仲間を救出するエピもあるし、愛護関係でも過激な部類の気がする。 2015/06/10
clover
0
まるで自分が深い海の中にたたずんでいるような気持ちになれました。とても美しい文章。2016/12/29
UG akasaka
0
読了しました。村上龍さんの物語構築能力の高さに戦慄させられました。面白かったです!未読の方は是非!2013/10/26
nktnh
0
クジラになって泳ぎたい気分になりました。2012/03/08