内容説明
1968年、ひとつの恐怖が世界を襲った。ロメロ監督はゾンビ映画の傑作『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』公開の年―このカルト・ホラーに魅せられた数多の作家たちが創りあげたアンソロジー、それが本書である。生者が滅び、死者が蘇った世界の終わりに、それでもなお新たな生命に執着する女を描くキングの名品「ホーム・デリヴァリー」など、上巻には全九編を収録した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panzer Leader
51
【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の二・洋編〉ゾンビをテーマにしたアンソロジー。ロメロや編者の力の入った序文に期待も高まるが、面白くないことはないが、さりとて手放しで素晴らしいと思える作品もない。まあ可もなく不可もなくといったところか。コロナ渦でこんなに変わってしまった世界でゾンビなんか出現したらいったいどうなることやらと考えてしまった。2021/07/07
のぼる
20
ゾンビ・アンソロジー。悪い意味ではなく、B級ホラー感がムンムン。映画「クリープショー」の原作みたいな。嫌いじゃないです。ただし、そんなに怖くは無い。これはこれでよいが、もっとゾクゾクするような怖いのを読みたいと思いつつ、下巻へ。下巻も同じような感じかな。2017/04/11
くさてる
17
ゾンビホラー・アンソロジー。意外なほど捻った内容のものは少なくて、オーソドックスにゾンビが発生するようになった世界そのものに真っ向から取り組んでいる作品が多かった。ということは似たり寄ったりになりそうなのに、どの作品も個性があって面白く読めました。特に良かったのは、そんな世界でも新たな生命を生み出そうとする女性の造形がリアルで、長編で読みたくなったキング「ホーム・デリヴァリー」、なんともグロテスクだけど不思議な愛情譚でもあるダニエルズ「おいしいところ」のニ作かな。2015/06/30
さといも
8
ゾンビたちのアンソロジー。面白かった。ちょっとエロ?はいらないと思ったのだけど、ゾンビは最高に良い。古い作品だし、訳が合わないかなと不安だったけどそんな事もなく楽しめました。2017/09/15
王天上
6
序文でハードルを上げ過ぎた感はあるが、「地獄のレストランにて」などそのまま映画になりそうで面白く読んだ。2016/10/14