出版社内容情報
ヴァニエルと若き〈詩人〉ステフェンとの恋の行方は? 重い病に冒された国王をいただくヴァルデマールの運命は? 伝説の〈魔法使者〉ヴァニエルの生涯を描く3部作完結。
内容説明
国王ランディルの病は、日に日に重くなっていた。そんな国王の苦しみを和らげるために連れてこられたのが、若き“詩人”ステフェン。半信半疑の人々の前で彼が歌うと、国王の苦しみがたちまち薄れた。若く魅力的な詩人に、思わず心惹かれるヴァニエル。ヴァニエルの新たな恋の行方は?ヴァルデマールの将来は?伝説の“魔法使者”ヴァニエルの生涯を描く三部作ここに完結。
著者等紹介
細見遥子[ホソミヨウコ]
高知大学人文学部文学科卒業、アメリカ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アイゼナハ@灯れ松明の火
25
ヴァルデマール年代記“最後の魔法使者”ヴァニエルの物語もいよいよ最終章!そして遂に約束の恋人、〈大詩人〉ステフェンが登場…ってエラく若くないか?やーもう読んでるこっちの頬が赤らむような、ジレジレの恋の成行に眩暈がしそうでした(笑)しかし、そんな幸せすらも、使命を達成するための恩寵として与えられるものだなんて、〈天恵〉に恵まれるのも考えものだぁね。上巻ラストは国王の病という難局にありつつも、カースとの国境地域の緊張がやや緩和された中で起きるヴァニエル襲撃事件。いったい黒幕は誰?という所で下巻へ!2012/03/07
しまっち。
5
やっとステフェンの登場。でもこんなに若者で積極的だったなんて。でもその押しがあったからこそ、ヴァニエルも受け入れられたのだろう。と、至福の時間が続くかと思いきや、またまたヴァニエル死にかける。おかげで〈星の風〉と〈月の踊り〉の登場は嬉しいけれど・・・。この後もいい展開とはならないはずなので、せめてステフェンとの現実の幸せな時間が少しでも長いといいなと思いつつ、いよいよ最終巻へ。2014/11/19
nirokuya
3
ヴァルデマールシリーズ。ヴァニエル三部作の最終巻。ついに大詩人ステファン登場。…って若い!え?18歳?国内外問わず情勢不安定な中で益々国王の病状は進み、ヴァニエルの責務は重くなっていく。恋愛模様多目の上巻だが、下巻はどうなるかな。2012/03/22
すけきよ
3
ヴァルデマールは一貫して“ペア”を描き続ける物語なんだよね。その性質から、大局的な物語と同時に描写するのはかみ合わせがよくない。今回は政治的には危機にあるにもかかわらず、そちらは諦めたのか、ペアに焦点が当てられている。ランディとシャヴリーの死までも共にしようというペア、ジーサとトレヴの若いペア、そしてシリーズ屈指の絆の硬さを見せるヴァニエルとステフェン。王国最大の重鎮となったヴァニエルは疲れ果て、これまでも不幸の連続だったため、作者の親心(とBL心)が出たのか、かなり彼のロマンスに紙幅が費やされている。2012/02/21
かける
2
しばらくぶりに読んだからか人物が頭の中でごちゃごちゃ^^; ヴァニエルっていったい今いくつなんだ?2012/05/20