内容説明
アンカー王との戦いに勝利してから5年、ヴァルデマール国で王女エルスペスが刺客に襲われた。一命はとりとめたが、暗殺者は魔法によって送りこまれた可能性が高く、強大な障壁を誇るこの国では起こるはずのない事態。危機感を覚えたエルスペスは自ら魔法使いを探す旅に出た。あらゆる困難を厭わず、代々伝わる魔法の剣〈もとめ〉を携えて。“ヴァルデマールの風”3部作の幕開け。
著者等紹介
山口緑[ヤマグチミドリ]
1958年京都生まれ。同志社大学大学院文学研究科英文学専攻修了
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蜻蛉切
20
六年もの間中断させていたシリーズを再開。 もう何もかも忘れていて(笑)最初は、傭兵隊長のケロウィンしか思い出せないという体たらくだったが、徐々に世界観とかいろいろ思い出し始めているところ。 ホントにこんなに時間を空けるんじゃなかったと後悔しきり。 話としては、二人の主人公の視点で交互に物語を進める感じ。 剣と魔法という至極オーソドックスな物語なので、とっつきやすい。 今後二人の主人公がどう交わるのか? 不穏な空気を漂わせながら下巻へ続く。2019/06/29
しまっち。
2
今度の主人公はエルスペス。「もとめ」が選んだ新しい持ち手であり、ケロウィンの教え子、そしてヴァルデマールの世継ぎでもある。魔法の素質もあるという、今までで一番主人公らしさがある。そして並行して、ク=シェイイナ族の元魔法使いの〈暗き風〉の一族が語られる。魔法に導かれて二つのストーリーが絡んでいくのか?ナイアラの存在が不気味、鷲獅子に危険が及んでしまうのか?さっそく下巻へ。2014/08/27
あちこ
2
大きなシリーズもののうちのひとつで、ある程度いろんな過去があったり関係ができあがってて、ついていくのがちょっと難しかった上巻。エルスペスと暗き風がどう関わっていくのか気になるところ。2014/02/20
横島
2
ケロウィンの話に出てきた時のエルスペスは、さすが『使者』に選ばれるだけの子だな。と、今後の巻の活躍が楽しみになったものだった。が、いざ読んでみると、物凄くナチュラルに上から目線の傲慢な王女さまに育っててビックリ&がっかり。こんな子が『使者』に選ばれちゃうんだなぁ。『使者』って何さ、と原点に立ち返って疑問が。高潔とか正義とか言われても信じられなくなった。もう一方の『暗き風』も感情移入しにくいキャラで困ったな…。これ三部作か。まだまだこのキャラ達で話が続くのよね…?2011/04/21
クイックラック
1
前作「運命の剣」から少し時代は流れて<もとめ>も新たな主人の元へ。物語は二人の主人公を交互に場面展開する手法で、後半にかけての「その先はいったいどうなるの!?」感がものすごく下巻への期待を高めてる。 すぐに下巻に取りかかろう2019/05/25