出版社内容情報
ホヤ・ド・アレナ国は、有力貴族の反乱、異種族であるインビエルノの脅威と、内憂外患をかかえていた。インビエルノの狙いは、女王エリサ自らが彼らの都に赴くこと。そのための人質として愛する近衛司令官のヘクトールが連れ去られてしまった。エリサは信頼する仲間とともに後を追う。神に選ばれしものエリサは、愛する人を取り戻すことができるのか？ ゴッドストーンを帯びた若き女王の運命を描く、異世界ファンタジー三部作完結。訳者あとがき=杉田七重
内容説明
ホヤ・ド・アレナ国は、有力貴族の反乱、異種族インビエルノの脅威と、内憂外患を抱えていた。インビエルノの狙いは、女王エリサが彼らの都に赴くこと。そのための人質として愛する近衛師団司令官のヘクトールが連れ去られてしまった。信頼する仲間とともに後を追ったエリサは、愛する人を取りもどすことができるのか？若き女王の運命を描く、異世界ファンタジー三部作完結！
著者等紹介
カーソン，レイ［カーソン，レイ］ ［Ｃａｒｓｏｎ，Ｒａｅ］
カリフォルニア生まれ。様々な仕事を経験したのち、『炎と茨の王女』で作家デビュー。オハイオ州コロンバス在住
杉田七重［スギタナナエ］
東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家。主な訳書にカーソン「炎と茨の王女」、ウィルス「二番目のフローラ」、ムーニー・Ｊｒ「石を積む人」、共訳書にラング編“アンドルー・ラング世界童話集”、ラングリッシュ「トロール・フェル」などがある（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
22
「炎と茨の王女」三部作完結編。第一作のコンプレックスの塊のヒロインから読んでいた人々は彼女の成長に目を細めることだろう。本にかじりついていたエリサが遂に愛する人と結ばれる大団円。敵の設定をあのようにしたのは現代風。2015/07/02
かもめ通信
18
書評サイト本が好き！を通じてのいただきもの。購入してでも読もうと楽しみにしていた三部作の最終巻。人物像も、ジェンダー観も歴史観も、政治的センスもファンタジー性も、どこをとっても、デビュー作とは思えない面白さと奥深さ。東京創元社さん！スピンオフも絶対翻訳本出して下さいね！2015/05/27
夜の女王
17
☆☆☆☆ ヘクトールを救うため、たった４人で適地インビエルノへ乗り込むエリサ。ゴッドストーンを帯び、その力を利用しながらも、最終的に自らの智慧で危機を乗り越える彼女。『考えるのよエリサ』頭も使わなきゃ鍛えられません。劣等感から過食症になった１６歳のお姫様が過酷な環境に放り込まれて、締まった体と、鉄の精神と、切れる頭脳と、愛までも手に入れる！究極のおとぎ話でした。花嫁姿を褒められたエリサが「きれいだと思う人は、ひとりいればたくさんよ」「そのひとりっていうのは自分のこと」と言う。アメリカ人らしいセリフだ。2015/06/18
豆乳くま
17
敵に捕らえられた愛する人を取り戻すため、たった4人で敵地に乗り込むエリサ。陛下、なんと立派になられて！戦い続けるエリサ、これは神の意志なのか。ゴッドストーンを帯びる神に選ばれた女王の完結編。祖先からの因縁とは、それにつけ込む内なる敵。しかし味方も増え、本当に強くなった。完全勝利だ。最後またパパが出ちゃってちょっと残念。とほほ。しかし国同士の力関係など姉妹、親友、関係なく政治的に切り込める所など綺麗事だけでなくて良かった。エリサには幸せになって欲しい。2015/05/04
詩歌
12
歴史的立場として向かわねばならない試練も合わせて、女王が最愛の臣下を救出に、野を越え山越え砂漠も雪山もなんのその。500頁中400頁はサバイバル、100頁は内乱と戦争の解決と位置づけ不明の偉業とてんこ盛り。そんな中に珠玉の表現や笑える掛け合いやらロマンスまで発展する。刻々と変化し続けていく登場人物達の柔軟性が眩しい。2015/10/09
