出版社内容情報
魔術師――時に奇術師や手品師とも呼ばれる人々が住まう都市マジェイア。偉大なる魔術師の娘ながら周囲からできそこない扱いされていた少女ジェインの前に、ある日ふしぎな青年があらわれる。ものいう犬モプシーとはるばる山のむこうから旅してきたという彼は、魔術師ながら肩書きのない“ただのアダム”と名乗る。魔術師名匠組合への加入を希望するアダムのために、ジェインは助手となって審査会に臨むことに。そこで彼女が目の当たりにしたのは、種も仕掛けもない“ほんものの魔法”だった。矢川澄子の名訳で贈る、色褪せぬファンタジイの名作。
内容説明
「わからないかい、ジェイン。われわれのまわりには魔法がみちみちてるってことが」魔術師―時に奇術師や手品師とも呼ばれる人々が住まう都市で、自らも魔術師を志す少女の前にあらわれた、ふしぎな青年アダムとものいう犬モプシー。はるばる旅してきたという彼が見せてくれたのは、種も仕掛けもない“ほんものの魔法”だった。名訳で贈る、永遠に色褪せぬファンタジイの名作。
著者等紹介
ギャリコ,ポール[ギャリコ,ポール] [Gallico,Paul]
1897年アメリカ、ニューヨーク生まれ。コロンビア大学卒業。スポーツライターとして活躍した後、40歳前後で作家に転じ、幅広いジャンルの作品を手がける。1976年没
矢川澄子[ヤガワスミコ]
1930年東京府生まれ。作家、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アナーキー靴下
86
【オール・ハロウズ・イヴ(All Hallow's Eve)Fantasy読書会’21】お気に入りの方の感想で知った、ギャリコのファンタジー小説。新版だが新訳ではないようだ。ほんものの魔法は確かに出てくるのに、現実にあっても不思議ではない物語は、色々なものが詰まっていて考えさせられる。自然崇拝と科学の対立のようであり、魔法を楽しんでいたはずの人々がほんものの魔法を否定する、という皮肉のようでもあるが、愛に飢えていた小さな女の子だけに教えてあげた魔法は、知らないままでいられるならそれも幸せなのかもしれない。2021/10/30
ナミのママ
51
【再読】ひさびさのファンタジー。以前に読んだのは10代か、あまりに懐かしくて店頭で手にした。魔術師が集まって暮らす都市、その組合に加入するための試験を受ける青年アダムと喋る犬モプシー。アダムはほんものの魔法使い。魔術師組合統領の娘ジェインを助手に試験にのぞむアダム。40年以上前に書かれたからくり屋敷が面白い。はじめて読んだ時の記憶はないが、見えないものとか想念とか考えたかな?時代と自分の流れを感じる。琴線に触れるものも変化している。短いながらギュッと詰まった内容だった。2021/06/12
しまふくろう
34
なんとなく買い。 物語は魔術師の街に魔法使いが来た話。街の人達が手品を魔術と呼んでいた事から起きる勘違いコメディかと思いきや、ほろ苦い結末にしんみりする。肝心のアダムが魔法と魔術の違いに頓着していないのは面白い。技術ではなく、心の持ちようを教わる事で救われたジェインも良かった。 童話みたいで何処か懐かしい感じのする物語だった。2021/04/06
かっくん
24
魔術(手品)が盛んな町マジェイアに、ある日アダムと名乗る青年が、物言う犬モプシーと共に訪れる。彼は魔術師組合の入会試験を受けるため、はるばる山脈を超えてやって来たのだ。市長の娘ジェインを助手にして彼が人々に見せたのは「本物の魔法」だった。 アダムが見せた魔法に何らかの仕掛けがあるのではないか、あるいはあって欲しいという町の人々の願望は、説明のつかないことに恐怖を抱く現代人を思わせる。目の前で起きたことをありのままに受け止めることがなぜこんなに困難になってしまったのか。問いかけられている気持ちになった。2022/08/28
かもめ通信
21
(そもそも“ほんもの”ってなんだろう?)と、今更ながら考えさせられる正統派ファンタジー。なつかしさに後押しされて手に取った本だったが、子どもの頃とはまた違った意味で、たっぷり楽しめた。2021/05/26




