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創元推理文庫
怪奇礼讃

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  • サイズ 文庫判/ページ数 396p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488555023
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報



E・F・ベンスン他[ベンスンホカ]
著・文・その他

中野善夫[ナカノヨシオ]
編集

吉村満美子[ヨシムラマミコ]
編集

内容説明

本書は怪奇小説、それも英国の古風な、それでいて少しひねくれた、変わった味の作品を中心にまとめたアンソロジーである。不思議な話、奇怪な話、そして怖い話の…。ベンスンら巨匠の知られざる名品から、通を唸らせるウェイクフィールドら名手の逸品、奇妙な味わいの珍品、そして極めつきの恐怖譚まで、本邦初訳作を中心に22編を厳選。古雅にして多彩な怪奇小説をご賞味あれ。

著者等紹介

中野善夫[ナカノヨシオ]
1963年テキサス州生まれ

吉村満美子[ヨシムラマミコ]
1973年福岡県生まれ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

108
狢的な落ちの話もあった。怪談の落ちって世界的に共通しているのか。恐怖よりも詩や哲学を感じた。「よそ者」「『悪魔の館』奇譚」「今日と明日のはざまで」が気に入った。怪談はミステリと違って落ちはすっきりしない方がいいみたい。「溺れた婦人」のように。自分の蔵書数が全然足りないのは、「囁く者」でわかった。こんな経験ないもの。2017/08/24

藤月はな(灯れ松明の火)

48
玉石混交といったような怪奇作品集。ずば抜けて怖いのが『塔』と『のど斬り農場』。『芋虫』の比喩の意味が怖かったベンスンの『足音』はオチが小泉八雲の『むじな』だったのに脱力。卵が先か、鶏が先か・・・?『髪』は人を死に至らしめることのできる髪の毛達の効力を知らぬ間に多くの人々に実験して競馬などに使っているエゴ野郎のラストにすっきり。『二時半ちょうどに』と『今日と明日の狭間で』は復讐譚ですが後者は時間SF(『時かけ』ではなく、『リライト』風味)なのが興味深い。『オリヴァー・カーマイクル氏』の半身の邂逅と別離の余韻2013/09/30

penguin-blue

40
ところは違っても人々が怖い、不思議だと思うものは案外同じなのだなあ、と思いつつ読んだ。特に「跫音」は懐かしの日本の怪談に似ていて笑える位。ほとんど邦訳がない、あまり知名度がない作家の作品を含めて、「怪奇」という名のもとにこれだけ質が高い、バリエーションに富んだ、なおかつ「古典的な怪奇もの」の匂いが共通する作品を集めた製作者に拍手。人がいない、何となく空気が重たい天気が悪い午後や、眠れない夜に読んだら怖い夢からでられなくなりそうだ。 2018/01/22

Kouro-hou

29
他で見かけない収録作にこだわった怪談アンソロジー。怪奇より希少性・珍味重視で一番怖いのは表紙かも? そんなわけでW・H・ホジスン「失われた子供たちの谷」も読めるのはこの本だけ。幼い子供を亡くした夫婦の幻想小説で、おなじみの海も蟹も豚も登場しません。宗教色強めでホジスンはこういうのも書いていたんだなあ、というのが第一印象。しかし一歩先は異次元的ボーダーランド感は共通で、父が牧師、12人兄弟の2番めでそのうち3人が幼くして亡くなっている事を考えるとホジスン研究的に重要な作品なのかもと思えます。2016/04/14

Tsukamo

23
ゾッとする話、幻想的な話、SF的な話、笑える話、奇妙な話、様々な怪奇小説22編が収められた一冊。まえがきにあるように、怪奇とは「不思議で怪しい」ものであるそうだ。従って、わかり易い恐怖ではなく、読後にじわじわと怖くなる感覚を楽しむ話が多い。ブラックウッドなどの比較的知られている作家もあるが、日本に於いてはマイナーで本書でしか読めない作品が殆どという所が嬉しい。「髪」と「死は素敵な別れ」は恐怖を感じさせながらオチで大笑いさせられ凄く好みの作品。復刊に感謝。2018/09/04

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