出版社内容情報
ユダヤの人々の礎と言うべきエルサレムの神殿へ踏み入ったクリストファーは、奉られていたものをすべて破壊する。神を崇めてはならない。3部作完結!
内容説明
クリストファーは世界中の人々の眼前で死からの復活を果たし、自らがイエスの再来であることを証明した。さらに彼は、ユダヤの人々の信仰と文化の礎というべきエルサレムの神殿に踏み入って祭壇を汚し、十戒の石板を破壊した。それらは神を崇めるためのものであり、人間の新たな進化にはそうした信仰は妨げになるというのだ。
著者等紹介
田辺千幸[タナベチユキ]
1961年大阪生まれ。ロンドン大学社会心理学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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RIN
22
シリーズ前作から随分経ってて読み始めは誰が誰やら状態だったが、案外思い出すもので(笑)。異なる宗教観(聖書観?)を持つ様々な1対1の激論場面が多く、キリスト教にもユダヤ教にも特段の思い入れがなく素養にも乏しい自分にはなかなか興味深く読めた。聖書を巡る解釈が土台になる物語だが、あらゆる宗教、あるいは宗教や信仰に関する哲学としても読める。それにしてもこうくるか~!な上巻。結末はいかに? ※せめて登場人物一覧を巻頭につけて欲しかった。2018/02/25
對馬 正晃
6
もう第一部、第二部の記憶なんて薄れているし、難解な宗教の話が満載なのですが、物凄い勢いで読み切ってしまいました(笑)これは絶対ひっくり返るなぁと予感しつつ、三部作最終巻へ!2015/05/24
み~くま
4
単行本の帯びに書かれている言葉が、「神を崇めてはならない」ですよ?! 宗教的には比較的自由な風潮のある日本ですが、この帯だけ見たらちょっと抵抗があるかも☆しかも、2つの原因によって膨大な数の人命が失われるんです。1つは「ヨハネの黙示録」に記された災厄によって。もう1つは、人間の手による「粛清」という行為によって。岐路に立っているのはデッカーだけど、読者である私も一緒に試されているような気持になりました。神を信じるべきか、クリストファーを信じるべきか。その答えを知るために、一気に下巻へ突入します!2013/01/30
すけきよ
4
三部作もこれにて完結。これまで、クリストファーが目指す理想世界に反対する頑迷な原理主義者や敵対者たるKDPは、単なる障害物として記号化された存在だったんだけど、最終巻になって、彼らに人格が与えられ、しかも、クリストファーのお題目に比肩する、豊かなアンチテーゼを打ち出す。これがシリーズで最も激しい「転」であり、彼らの言うとおり、もしやクリストファーは……と今まで盲目的にクリストファーに従ってきた世界観がキャラクター同様に揺らぐのが味わえる。下巻に続く2012/12/26
レンズマン
3
だんだん嫌な予感がしてきた2013/07/20