出版社内容情報
ソロモン王の時代から、暗黒大陸アフリカの奥地に眠り続けるという莫大な財宝を求めてカーティス卿とアラン・クォーターメンの一行は、一枚の地図をたよりにして出発した。砂漠の焦熱地獄を乗り越えてようやくソロモン街道にたどり着いた一行を待っていたのは……。雄渾な筆致と奔放な想像力で描く不滅の秘境大冒険小説! 本文イラスト=山本耀也
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
275
本書の刊行は1885年。時あたかもアフリカ探検がイギリスの有閑階級の間で沸騰しつつあった頃だ。タンガニーカ湖畔のウジジでスタンレーがリヴィングストンに邂逅したのが1871年であった。19世紀後半はまた、小説の世界でも冒険、探検の時代であり、数多くのこうした分野の物語が書かれ、読者に歓迎された。本書は、そうしたものの中では白眉とも言うべきもの。もっとも、アフリカ奥地への探検行、ソロモン王の秘宝と、設定はいかにも安直なのだが。また、それゆえにこそ圧倒的な支持を得たのだろう。いわば、典型的な冒険活劇小説だ。2015/12/11
遥かなる想い
152
19世紀末のアフリカ大陸への冒険物語である。 秘宝を求める冒険は 心踊る設定で、 そう言えば 昔よく夢見た冒険譚のようで、 なぜか 懐かしい。 インディージョーンズがかったこの物語、 白人視点で 未開の地を切り開くのだが… 芝居掛かった 物言いが微笑ましい。 英国の騎士道が 全編に地味に反映された 作品でもあった。2018/12/11
ケイ
106
私はこういうありがちで単純な冒険小説に弱いようだ。夢中になってしまった。スティーブンソンの宝島の方が今ではもちろん評価が高いのだろうが、私はこちらの方がずっと楽しくて好きだ。妖しい老婆の魔女や、アフリカの王子、暑さと寒さ、日食の妖しさ、そして宝の地図。ワクワクする。動物の狩りなど、道義的に今では問題となることも多いとは思うが。15年ほど前に、主人のボス夫妻とともに南アフリカをまわったことを思い出した。小説の舞台のジンバブエ辺りまではいけなかったけれども。2016/08/04
こーた
90
弟の消息と、伝説の秘宝を求めてアフリカの奥地へ。灼熱の砂漠と極寒の雪山を越えたさきにあるのは、残虐な魔女が支配する未開の国。文明という魔法を携えた冒険家たちは、かの地で王の血筋をめぐる革命戦争に巻き込まれる。屈強で心優しいヘンリー卿、おしゃれで滑稽なグッド大佐、商才と知略に長けたクォーターメン、そして誇り高き奴隷ウンボパ。魅力的なキャラクタたちが繰り広げる、宝探しの冒険譚。男の子だったころの胸踊る、秘境の旅へと、さあ出かけよう!2017/09/17
スター
66
なにぶん昔の小説なんで、黒人に対する偏見があったり、ご都合主義的なところがあったりするものの、冒険小説として、概ね楽しめました。 狩猟家のアランは、イギリスの紳士ヘンリー・カーティス卿と、その友人グッド大佐と知り合い、カーティス卿から、財宝を求めてアフリカ奥地に探検に行った弟を探して欲しいという依頼を受ける。 キリンや象を食べる場面があって、そもそも食べられるんだと、驚きました。2019/01/30
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