創元推理文庫 月のケーキ

エイキン，ジョーン【著】〈Ａｉｋｅｎ，Ｊｏａｎ〉/三辺 律子【訳】

東京創元社（2025/02発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 240p／高さ 15cm
• 商品コード 9784488516031
• NDC分類 933
• Cコード C0197

出版社内容情報

祖父の住む村を訪ねた少年の不思議な体験を描く表題作など
幻想的でちょっぴり背筋が寒くなる全十三編収録
ガーディアン賞、エドガー賞受賞の名手が贈る短編集

月のケーキの材料は、桃にブランディにクリーム。タツノオトシゴの粉、グリーングラスツリー・カタツムリ……「月のケーキ」。幼い娘が想像したパームキンを宣伝に使ったスーパーマーケットの社長、だが実体のないパームキンがひとり歩きして……「パームキンがいちばん！」。魔女である祖母亡きあと城の守りを託された孫の計略は？「にぐるま城」。ガーディアン賞、エドガー賞受賞の名手による、幻想的で奇妙な13編を収めた短編集。

内容説明

月のケーキの材料は、桃にブランディにクリーム。タツノオトシゴの粉、グリーングラスツリー・カタツムリ…「月のケーキ」。幼い娘が想像したバームキンを宣伝に使ったスーパーマーケットの社長、だが実体のないバームキンがひとり歩きしてしまい…「バームキンがいちばん！」。ガーディアン賞、エドガー賞受賞の名手による、幻想的で奇妙な味わいの１３編を収めた短編集。

著者等紹介

三辺律子［サンベリツコ］
東京都生まれ。フェリス女学院大学、白百合女子大学講師

エイキン，ジョーン［エイキン，ジョーン］ ［Ａｉｋｅｎ，Ｊｏａｎ］
１９２４年英国イースト・サセックス州生まれ。父はピューリッツァー賞受賞の詩人コンラッド・エイキン。ジャーナリストの夫が亡くなってほどなく、作家としての本格的なキャリアをスタートさせる。「ダイドーの冒険」シリーズ、「アラベルとモーチマー」シリーズをはじめ、大人向けのホラーストーリーや、ファンタジー短編集、詩、戯曲と、生涯にわたって１００冊以上の本を出版した。１９６９年にはガーディアン賞、１９７２年にはエドガー賞を受賞している。２００４年没（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[しばこ]

また素敵な作家の、素敵な作品に出会えた。数ページの短い作品の中にも、ぎっしり何とも言えない世界が満ちていて、ひとときの別世界に触れたような感覚。他の作品も読みたくなった。

2025/03/14

[おだまん]

有名な童話を読んでいるような教訓とウィットに富んだ良質な現代のおとぎ話。エイキンの世界をたっぷり楽しめます。ショートフィルムにしたらいいなぁ。

2025/03/11

[オイコラ]

「オユをかけよう！」は訳者あとがきを読むまで、他の話の影響か、全然違うように捉えてた。そっか、そういう話か。そう捉えるとこれはなかなか楽しい話。著者にとっては死後の世界はこの世界の隣にある、平和で樹々や草花があってとてもいいところというイメージだったのかな。

2025/03/30

[tsumugi]

風変わりで優しい御伽噺だ。どのお話も愛しくて好き。子どもの柔らかい感性に触れているような気になるからかな、何だかとても癒された。描き方によっては同じ話でも皮肉ぽかったり残酷に感じたりするんだろうが、あくまで柔らかい空気感が素敵だ。他の本も読みたい。

2025/03/26