創元推理文庫
スカラムーシュ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 511p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488513016
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

64
誰の子とも分からないアンドレは、まさに社会からのはみ出し者であり、その身にまとった毒舌はスカラムーシュそのもので、臆病・道化的といった態度を身にまといながらも、機知に富み、諧謔的だ。ただ、貴族の庶子という立場にあるため貴族階級に反発する人々に共感を示してはいるものの、貴族の庇護のもとで何不自由なく育てられたアンドレは、革命家たちとはあきらかに一線を画している。これは、あくまでも、フランス革命という大きな変動期を舞台とした面白おかしい冒険劇であって、決して社会小説ではない。2019/03/06

鐵太郎

22
彼は笑いの才能と、この世は狂気だという概念を持って生まれてきた。親譲りの財産といえばこれだけである。 ──という出だしで始まる、フランス革命前夜の冒険譚。あふれるほどの教養を詰め込まれ、法律家として生きる道を与えられた24歳の青年アンドレ・ルイ・モローが、友人を殺害したダジル侯爵への復讐に、法学者から共和主義者、剣士、旅の役者、革命家、弁護士、闘士と、次々にその身を変えて突き進みます。痛快。2006/05/11

syaori

21
フランス革命を背景にした冒険活劇! …なのですが、フランス革命ががっつり絡んだ時代物を期待していたからかちょっと盛り上がれませんでした。確かに主人公は友人の遺志を継いで革命の機運を盛り上げますし、ダントンなどの有名人も出てきます。しかし、革命の精神云々とか革命の混乱に巻き込まれということもあまりなく、別にフランス革命じゃなくてもよかったのではと思ってしまいました。もちろん面白くないわけではなく、話は軽妙に進みますし、主人公がどんどん活躍の場を変えていくのも楽しいです。肩肘はらずに楽しめる本だと思います。2016/03/24

kagetrasama-aoi(葵・橘)

20
最近冒険小説に嵌り気味(o^∇^o)。サバチニ氏の作品はこれ以外は翻訳されていないのが残念!この作品はフランス革命が舞台、この文庫の煽りをちょっと拝借すると「1920年の発表と同時に世界的ベストセラーとなり、以来ロマン文学の王座を誇りつづける不朽の剣豪冒険小説!」そうそう、将に!(o^∇^o)。大久保康雄氏の翻訳も格調高く好みです。2019/04/07

しろうさぎ

8
文句なしに楽しい冒険活劇。あらすじだけだと何をやっても成功するイケメンの波乱万丈物語で、宝塚のタネ本向きかな(もうなってる?)と思うけど、有象無象のラノベと一線を画す魅力は、主人公のシニックな台詞と激動の時代への醒めた眼差しだ。フランス革命が舞台でありながら政治性に乏しいという意見もあるが、むしろ「政治思想の如何に関わらず最後に陥ってしまいがちな不平等社会構造」「簡単に扇動される大衆の恐ろしさ」など、その後の歴史から現代人の多くが身に染みて感じている見解と一致すると思う。2021/03/05

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