感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
102
奥ゆかしくも運命に流されながら、時に抗い、生きてきたエインズリー・ジャーグウィン・フォザギルという男の波乱万丈の人生物語。自分の意志を貫こうとすれば叶わず、周囲に流されることで自分が生かされた男フォザギル。巨万の富を得ても結局彼には愛すべき者は得られなかった。なんと虚しい男であることか。題名の鎧なき騎士はピンと来ない。寧ろ彼は自分の意志を鎧で隠した男であった。彼が鎧を脱いだ時、すなわち彼の本心が出た時こそ彼の望みが潰えた時であったのだ。虚しき騎士の物語、それがこの物語の題名に相応しいと思うがどうだろうか。2021/07/13
ボブ
5
チップス先生さよなら、失われた地平線等の文豪だがミステリーでは学校の殺人を書き、冒険小説では本作を遺した。多少反骨心のあるフォザギルは叔父の援助を打ち切られ、雑誌の特派員としてロシア革命を取材する。英国情報部にスカウトされるが反革命派の富裕層と見られシベリアに送られるが脱出し 逃亡の途中で貴族の婦人と出会い、婦人を助けて 西側陣営を目指す!ドクトル・ジバゴのような素晴らしいストーリーです。もう顧みられない作品でしょうが、遠い異国にまで出版されるものにはそれなり、否、大いなる価値がありますね、大満足でした。2026/04/21
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