出版社内容情報
帰宅部員の面々には何かと相談の声がかかる。校舎に隣接する家から通う相川タツヤに奉仕活動の目標を設定し、価値のない3点セットが高値を呼ぶネットオークションに遭遇、バレンタインデーの甘くないチョコレートに振り回され部員喪失の危惧を抱きつつも無事2年生になり、自称“かもしれない名探偵”が明かす学園七夕伝説の真相を知って唖然とする。それぞれお人好しの意味合いは違っても、結束を強めていく7名。笑いのち友情ときどき謎、『お人好しの放課後』に続く第2集。
阿藤玲[アトウレイ]
著・文・その他
内容説明
御出学園の帰宅部員は通学路で奉仕活動をするのが決まりだ。僕こと相川タツヤの家は学校の隣なので途方に暮れていたら、B班の人たちが相談に乗ってくれた。彼らの尽力で変なものが高値を呼ぶオークションの謎が解け、チョコレートでこじれた関係が修復された。七夕の一件は少々不穏だったけど、三原先生の力添えもあって落着したみたい。これもお人好しのなせる業なんだろうね。
著者等紹介
阿藤玲[アトウレイ]
岡山県生まれ。甲南女子大学文学部国文学科卒業。2017年『お人好しの放課後』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
54
前作をつい先日読んだように思っていたが、かなり作品世界を忘れていて、ちょっととまどった。「帰宅部」だから当然なのかもしれないが、あんまり行動しない高校生らしく、会話で圧倒していくような物語。人間関係のもつれが実に複雑に感じられたので、これは前作もふくめて再読しておかなければ、と思った。視点人物の佐々木くんが心でつぶやく、ミステリやドラマの一行知識がかなりマニアックなのが、青崎有吾の裏染シリーズっぽくておもしろい。表紙の左端が仁藤聖だろうか? 高校のときの某同級生のイメージで脳内再生。美男子って大変だ。2021/02/27
よっち
31
通学路で奉仕活動をするのが決まりになっている御出学園の帰宅部員。お人好しで周囲の人たちを助けて結束を強めてゆくB班の活躍に、帰宅部員・相川タツヤの視点も加わる第二弾。B班それぞれの個性もよりくっきり出てきて、周囲で起こる不思議なネットオークションやバレンタインイベントに甘くないチョコレート事件。仲間内にも友情や恋に絡めた複雑な想いがあって、事件を解明してゆくうちにほろ苦い事実が判明してもそれだけでは終わらなくて、また今回第三者的視点が入って二巻目にしてより面白くなってきたように感じました。続巻にも期待。 2018/10/05
はるき
31
前作より面白い。帰宅部探偵団(成り行き)の何気なく綴られる日々の、何とも可愛い愛おしさよ。高校生なので、友情あり恋心ありなんですが、深刻ぶらない空気感が好きです。2018/09/13
み
23
さくさくと♪日常の謎解きなんだが、ちと凝りすぎな感じも…。あと何作でるのかなぁ?高校生はあっという間よね。2019/04/25
木漏れ日の下
20
お人好しの放課後の続編。相変わらずの面々が些細な謎に巻き込まれていくのは前作と同じ。『瑠璃色の手紙』が好みでした。またつばさ君を絡めた可愛い謎も読みたいです。それから、やっぱり読んでて登場人物が多く会話に沢山の名前や名字や渾名が出てくるので『え?誰だっけ?』『誰と誰の事を話してるの?』とたまについていけなくなる。冒頭に出来れば絵つきの相関図が欲しいです。2018/11/29