出版社内容情報
下宿人募集!!
8畳ワンルーム 落合駅徒歩11分
キッチン・バス・トイレ・庭は共有
下宿代月1万円/まかないあり(要実費)
管理人からのお悩み相談付
新宿区落合の月額一万円の下宿屋〈なかもり荘〉の管理人、凪人は、ささやかな所でこだわりが強かったり話があちこちに飛んでしまったりなど、少しだけ変わっているが、彼が作るまかないはすごぶる美味い。それぞれに事情を抱えた下宿人たちは、この不器用な管理人の悩みを聞くうちに、いつしか自身の問題にも向き合っていく。人と人が落ち合う下宿屋で繰り広げられる、心温まるミステリ。
【目次】
内容説明
新宿区落合の下宿屋《なかもり荘》は少し独特だ。月1万円という破格の下宿代に、素朴でとても美味しいまかないもある。さらに変わっているのは、管理人兼まかないさんからのお悩み相談まで付いていること。心優しくも不器用な管理人・凪人の悩みを聞くうちに、下宿人たちも自身の困難に向き合っていく。一つ屋根の下で過ごす住人たちを巡る、心あたたまる下宿屋連作ミステリ!
著者等紹介
内山純[ウチヤマジュン]
1963年神奈川県生まれ。立教大学卒。2014年『Bハナブサへようこそ』で第24回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(後に『ビリヤード・ハナブサへようこそ』と改題して文庫化)。彩り鮮やかな人物造形と心地良い読後感が魅力的な名手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
40
新宿区落合にある、なかもり荘は今時珍しい賄付き下宿。新宿駅から一駅と言う好立地にも拘らず家賃は月一万円。そのせいか、ここにはワケありの人ばかりがやってくるが実は管理人の凪人が一番のワケありだったりする。「確かにここは不思議な場所だ。苦悩を持った人を当たり前に受け入れ、当たり前に過ごさせてくれて、少し前向きにさせてくれる。」下宿人全員が辛い過去を持っているので、お互いの痛みがわかる。いつしかみんな、ここを「ぬくもり荘」と呼ぶように。2025/12/01
assam2005
21
新宿区落合にある家賃は1ヶ月1万円、まかない付き、お悩み相談付き物件。ただし、管理人さんの悩みを「聞いてあげる」こと。あまりの安さに躊躇する。そんな下宿屋に集まったのはとある悩みを抱えた人ばかり。管理人さんの悩みを相談されながら、協力する下宿人達。どこかファンタジーっぽく、かと思いきや、現実的な問題が繰り広げられる。教団から逃げる信者、シングルファザー、弾けなくなったギタリスト…。登場人物全員が秘密を持つ人ばかり。人はいろんなものを伝染させる。純真無垢、素直さ、優しさ。清きものばかり伝染させる人って稀有。2025/12/03
harupon
20
家賃1万円のまかない付きの下宿屋「ぬくもり荘」。本当の名前は『なかもり荘』という。管理人からの“お悩み相談”付きというへんてこりんな条件がある。19歳の中森凪人は、悩みだすと止まらなくなりしつこく質問してくる。ふふふ、可愛いじゃない(´▽`)/ 入居してくる下宿人たちとのハートフルな物語。堪能しました。続篇、読みたい。2025/12/03
えむむ
12
何回目かの内山純先生。訳あり下宿&訳あり下宿人達の織りなすホッコリじんわり人情話。プラス心配事や謎もあり、飽きずに読めてドラマ向きではと思った。中に出てきた新宿の不動産屋さんの話も読んでみたい。2025/10/20
翡翠
9
癒されるお話だなと読み始めて、みんな良い人だと思っていたから、ラストの犯人にはびっくり。2025/11/23




