創元推理文庫
花嫁人形

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  • サイズ 文庫判/ページ数 291p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488467067
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

父と母、そして四人の姉妹。幸福な家庭の中で、血の繋がらない昭菜だけは教育も与えられず、孤独に育った。叔父の壮嗣は陰で時々優しくしてくれるが、皆の前では末娘の織ばかりを可愛がる。孤児という境遇と許されぬ恋に苦しむ昭菜は、ある事件をきっかけに、新たな秘密と罪を背負うことになる。血縁と企業が絡んだ宿命に翻弄される人々を描く、『雪の断章』『忘れな草』姉妹編。

著者等紹介

佐々木丸美[ササキマルミ]
1949年北海道生まれ。75年『雪の断章』でデビュー。77年『崖の館』を発表、抒情と幻想を湛えた独自の作風で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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相田うえお

108
★★★☆☆19098 うん、やはりこのシリーズは世界名作劇場に加えたくなるんですよね(笑)。本作品、姉妹作という事で雰囲気は『雪の断章』風、流れは『忘れな草』寄り、いいとこ取り的なイメージです。主人公の昭菜は四人姉妹(長女:藍,次女:郁,三女:詩,末っ子:織)とその父,母,叔父と暮らしているんですが、読み書きも教えてもらえず可哀想なんです。彼女らのいとこ奈津子と姉の聖子もキツい〜。後半になると少しずつ事情が明らかになり、状況も変化してくるんですが、立派な家系や血縁って幸福と比例するものじゃないんだね。2019/10/27

茉莉花

39
雪の花という言葉は、ふたりだけの秘密。許されぬ恋でもかまわない、この愛は、ただひとつの光-。家族に疎まれながら孤独に成長した昭菜と若き叔父。ふたりが育む愛は、悲劇の始まりだった。2021/02/09

藤月はな(灯れ松明の火)

30
飛鳥、葵の従姉妹であえて敵地に預けられた昭菜は家族からいないもののように扱われ、育つ。禾田氏を憎み、育てた家族を憎まない様に教育を与えられない昭菜がカルタから文字を学んで「おとうさん、おかあさん」と字を書く姿が健気過ぎて逆に不憫すぎます。そして本岡家にとって疫病神だったのは決して昭菜ではなく、寧ろ、奈津子や結城などの剛造一派だと思います。織の心が壊れてしまった時、昭菜の壮嗣に対する想いや強さに対していつまでも子供で心が弱いことで独り占めするのかと思い、織に対して私が感じたのは憐みじゃなくて憎しみでした。2013/03/08

本木英朗

29
『雪の断章』『忘れな草』に続く姉妹編第3部が、この作品である。父と母、そして四人の姉妹。幸福な家庭の中で、血の繋がらない昭菜だけは教育も与えられず、孤独に育った。叔父の壮嗣だけは陰で時々優しくしてくれるが、皆の前では末娘の織ばかりを可愛がる。孤児という境遇と許されぬ恋に苦しむ昭菜は、ある事件をきっかけに、新たな秘密と罪を背負うことになる……という話だ。一応最後まで読んだので、よかったなあ、とは思う。まあ、途中はちょっと難しかったかなあ、というところもあったけれど。まずは満足であった。次は4部目かなあ。2020/09/20

猫ぴょん

18
孤児4部作の第3弾☆彡 孤児物語の王道展開。 コラコラ今なら虐待で即逮捕だろ~な虐めの酷さ。 3人の女の子の中でこの子が最も可哀そうな子ども時代。 いやほんと可哀そう。 よくこんな物語思いつくな~。 やっぱりドロドロ昼ドラよ。 王子様であろう「伯父さん」 はっきり言って凄く嫌いなキャラである。 めっちゃ許せん(--〆) あ~でもなぁ・・・女の子たちもエグいキャラなのよねー。 疲れる~と言いつつ読破wwwww 2021/12/13

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