出版社内容情報
気がつくと密室館と呼ばれる館にいた日戸涼。実力派のミステリ作家・拝島登美恵が、取材と偽って涼を含めた男女八名を、この密室館に監禁したようだ。顔を兜で隠した男など明らかに不審な人物に加え、現代の名探偵として誉れ高い蜜柑花子までいる――!! 館内で起こる殺人を論理的に解けば解放する、と拝島は言うが果たして? 出口のない館の中で次々に起こる殺人事件。トリックの解明に挑む蜜柑花子の苦悩と渾身の推理、さらに“名探偵の宿命”をフレッシュな筆致で描くシリーズ第二作。
内容説明
ミステリ作家の罠により出口のない館に集められた男女8名。生死をかけた謎解きが始まる。「名探偵の証明」に続く鮎川哲也賞受賞シリーズ第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麦ちゃんの下僕
166
シリーズ第2作。ミステリ作家・拝島登美恵によって、名探偵・蜜柑花子を含む男女8名が出口の無い館「密室館」に監禁された!4日間の内に館内で発生する殺人のトリックを解明できれば全員解放されるが…果たしてデスゲームの結末は!?という物語。どんな奇想天外なトリックなんだ?…と期待してはいけません(笑) もちろん蜜柑が解き明かす事件の“真相”は読み応え充分ですが…このシリーズはあくまでも“名探偵の生き様”がテーマ。前作の事件の被害者遺族である日戸涼の視点で語られる、蜜柑という“名探偵”の実像…実に興味深かったです!2021/09/05
Mie Tange
25
シリーズもの。 前作ちゃんと読んでるはずだけど、 詳しくは覚えてなくて… コレだけ読むとあまりいい印象はない。 楽しめたのは謎解きの部分だけ。 責任転嫁とはいえ嫌いだったヤツに ラストそれはおかしいだろ… 自分だったら受け入れられないし(´Д`)2022/09/14
マッちゃま
24
「若き名探偵vs大御所ミステリ作家。ミステリ作家の罠により出口の無い館に集められた男女8人、生死を賭けた謎解きが始まる」帯の言葉にワクワクしながら購入。その通りの展開なんだけど名探偵への対応は実に厳しい。もう僕が名探偵なら「そんなだったら解決してヤンないよ」と駄々捏ねそう。そう、本書のシリーズは名探偵の証明なんです。いやハードだ、あの屋上の芋虫みたいだった蜜柑花子が理不尽(と僕は感じた)な理由で傷つき傷つけられていくのが悔しい。次作が10月に文庫化。いわゆる完結なのかな。楽しみでもあり綺麗であってほしい。2021/07/24
hnzwd
21
名探偵の宿命を描くシリーズ。ミステリ作家に密室に閉じ込められるという設定の今作は特にそれが明確になってるのか。蜜柑の性格は突き抜け過ぎて、心配になるくらい。ワトソン役はもう少し頑張らないと。2021/11/10
見切り発車
20
シリーズ二作目。内容は相変わらず名探偵とは何かをテーマにしていて読み応えはある感じ。十分及第点としたいところですが、いかんせん語り手のワトソン君が薄っぺらすぎる。言いがかりから敵対心を爆発させたり自分に懐かれたら好きになったり。百歩譲って美女を好きになるのは男としての礼儀ですが、もう少し美女に敬意を払いなさいよ、と感じる一冊。2022/09/11
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