出版社内容情報
「承認しよう。それが今回の正答だ」
先輩のためだけに推理する後輩。
彼らの前にまた奇妙な死体が現れる。
書き下ろしを収録して復刊
英知大学1年の祝部は、誤って人を殺してしまったところを、同じ大学に通う〈死体埋め部〉の部長・織賀に助けられた。それ以来、祝部は唯一の後輩として死体処理を手伝いながら、奇妙な死体の謎を解き続ける。ただ一人、織賀からの“承認”を得るために。歪な部活動の果てに二人が辿り着いた「あの日」以前の物語と分岐した未来を描く2話に、書き下ろしを加えて復刊する第2巻。
【目次】
内容説明
英知大学1年の祝部は、誤って人を殺してしまったところを、同じ大学に通う〈死体埋め部〉の部長・織賀に助けられた。それ以来、祝部は唯一の後輩として死体処理を手伝いながら、奇妙な死体の謎を解き続ける。ただ一人、織賀からの“承認”を得るために。歪な部活動の果てに二人が辿り着いた「あの日」以前の物語と分岐した未来を描く2話に、書き下ろしを加えて復刊する第2巻。
著者等紹介
斜線堂有紀[シャセンドウユウキ]
1993年生まれ。上智大学卒。在学中の2016年、『キネマ探偵カレイドミステリー』で第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞してデビュー。その後、ジャンルを越境して活躍する。『放課後探偵団2』、〈異形コレクション〉など、アンソロジーにも積極的に参加。またコミックの原作も手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
糸巻
27
前作を読んで絶望を味わい続編の立ち位置にある今作を読むのが待ち切れなかったが、こんなに主人公に切ない感情を持ちながら読むことになるなんて。最初の1、2話はあの日以前の死体埋め部のエピソード。まだあんな未来が待ち受けているなんて思いもしない2人。合宿と称して夏休みに北海道へ二人旅に出かけ青春を満喫しているが、やっぱりそこは合宿なのでそんな展開に…。そしてあの日以後を描いた2つのルートxとy。どちらの未来が祝部にとっての幸なのか考えさせられる。yの織賀の存在感の曖昧さ。知らないまま受け入れるのが今は精一杯。2025/08/03
M H
22
前作でああなってまさかの続編という感じ。しかも「あの日」から分岐だなんて。XもYもありだと思うけどYかなぁ。でもそこは埋め部。分岐しても袋小路だし壊れてるし、救いなんてもちろんない、はずなんだけどどことなく吹っ切れてるのが不気味さを増している。可哀想なのに自業自得で、でもある意味幸せで。何の前途もないのに、どこに住んでるかもわからない織賀が承認すればよくて。心を乱してくれる本だった。2025/09/22
ぜんこう
20
前作で織賀先輩が居なくなり(居なくなる状況を作り出し)続編はあるのか?と思ってたら本書!ありました。 先輩の居なくなった世界と、先輩が戻ってきた世界の両方が描かれてます。 僕はやっぱり2人そろっての死体埋め部ですから、先輩のいる世界が好き(笑) 更にこの続編もあるのかな?大学卒業しての社会人サークルとしての埋め部😅2025/11/13
梵
9
シリーズ二作目。死体埋め部に勧誘した先輩の織賀を屠って終わった前作の続きとして、(x)先輩が帰らないルート(y)帰ってくるルートが収録。でもこの後の後日談の位置付けがよくわからない…もしかして分岐ではなくx→yの並び?個人的にはxルートのエンディングが好きだけれども。どちらにせよ、織賀から離れられない祝部は、元の世界には戻れない2025/12/10
anxiety
7
結局下巻も読了。よく考えれば(いや良く考えなくても)祝部は単に織賀を楽しませるためだけにこれから遺棄する死体の死因をでっち上げている(が言いすぎなら推測している)だけで、ミステリーというのは無理がある。特に下巻はその傾向が強い。一種のピカレスク小説として読むのが正しいのかな。ただ「承認しよう、それが今回の真相だ」という気取った台詞を決める織賀も、それに恍惚とする祝部も自分の理解の外。合わなかった。2025/11/26




