内容説明
謎のアイドル“ドミノ”を捜して、狂躁の夏に翻弄される羽目に陥ったプロデューサーの「おれ」。人気俳優や国際的数学者など、著名人を次々手にかけてゆく殺し屋の「わたし」。五里霧中の展開の果てに「おれ」と「わたし」が出会った時、『ゲッベルスの贈り物』に関する恐るべき真相が浮かび上がる―第十回小説新潮新人賞を受賞した鬼才による、アクロバティックな第一長編。
著者等紹介
藤岡真[フジオカシン]
1951年鎌倉市生まれ。早稲田大学理工学部卒業。博報堂CMディレクターとしてACCグランプリなどを受賞した後、92年「笑歩」で第10回小説新潮新人賞受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tengen
50
謎のアイドル、ドミノを探せ。特命を帯びたテレビ局に勤める藤岡は戦時中に残されたある将校の遺書に遭遇する。☆彡う〜ん、イマイチ。文章の流れは合わないし、謎や話そのものもちょっと……、自画自讃しているあとがき読んでたら尚更(>_<)2016/07/24
調布ヶ丘ダンスダンスレボリューション
8
謎のアイドル「ドミノ」を探すことになったおれと、次々に有名人を自殺に見せかけ殺していくわたし。「ドミノ」は何者なのか、そしてこの二人がどう交錯していくかがまず見所。そして序章で描かれる戦時中のシーン。「ゲッベルスの贈り物」とは何なのか、そしてそれが現在にどう関係してくるのか、と謎が深まりぐいぐい読まされる。終盤はサプライズの応酬で、特に序章の伏線とダブルミーニングが素晴らしく、読み終わったあとで再びページを捲ることになることは間違いない。初めて読む作家だけど、本格の面白さを改めて感じられる良作だった。2017/04/16
saifu
5
こんな面白い作家知らなかった自分の阿呆!2度ほどやられました。最後のは葉桜~読んだ時と同じような衝撃だった。文章にはジョークやユーモアがあり面白くて読みやすくスゴく好きでした。2010/04/07
けいちゃっぷ
5
作者は面白いミステリを読みたいのが高じて、いっそ自分で書いてしまえと書いたそうですが、なるほど色々とてんこ盛りですね。2006/05/07
Porcupinefish
4
読メで読んだ方はかなり少ないし、感想もぼちぼちな感じですが、意外と楽しくは読めましたよ。でも、人に薦めるかと言われたらお薦めはしませんが。設定とか面白そうなのですが、多分スケールが大きい割りに、ラストがショボい。ちょっと派手にやりすぎた感があって、その展開はありえんやろっと(読んだ人なら指名手配のとことかツッコミたくなるでしょ)、突っ込んでしまったらダメですね。2012/08/25