内容説明
自己破壊衝動に駆られる危うい精神状態の男の物語「落ちる」、万年平行員のささやかな逆襲「ある脅迫」、完全犯罪かと思われた事件の皮肉な露顕「笑う男」―第四十回直木賞を受けた三編のほか、囚われの身となった老人の視点でユーモラスに描く「私は死んでいる」や、青少年期の感傷をリリカルに謳う「みかん山」、「黒い木の葉」など、多彩な趣向に満ちた初期の秀作十編を収録。第四十回直木賞受賞作。
著者等紹介
多岐川恭[タキガワキョウ]
1920年1月7日福岡県生まれ。東京帝国大学経済学部卒業。別名白家太郎。58年に『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、59年には『落ちる』で第40回直木賞を受賞。推理小説のほか時代小説の書き手としても活躍。94年12月31日逝去
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