内容説明
倦怠と悔恨の中に結婚生活を送っている世の男性諸氏に伝授する、手軽で確実な解決法「離婚学入門」、推理小説ファンであるあなたに、最後の密室をお目にかけたい「密室学入門」―名手が贈る軽妙な連作『粋理学入門』、中編代表作「判事よ自らを裁け」等、巨星の傑作中短編を収める。
著者等紹介
土屋隆夫[ツチヤタカオ]
1917年1月25日長野県生まれ。中央大学法学部卒。49年、「宝石」の百万円懸賞コンクールに「『罪ふかき死』の構図」が一等入選。58年の『天狗の面』以降長編を発表し続け、現在に至る。『影の告発』で日本推理作家協会賞を受賞
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感想・レビュー
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MIRACLE
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第七巻は短編集『粋理学入門』『判事よ自らを裁け』を中心に、代表的な24作の短編を収録している(解説・山前譲)。なかでも、『判事』収録の「愛する」に感心した。登場人物の幼少期のあだ名に「馬ユキ姫」とつけるなど、人物の造形が絶品である。筆者は探偵小説は割り算の文学であるとのべ、その小説形式は「事件÷推理=解決」という数式で表すことができると論じる。本格は推理小説の楷書だ。「基本に不忠実な文字には、品もなければ格もない。味も美しさもないのは当然で、ときには読みとることさえできない始末だ」。島荘には耳が痛かろう。2016/05/28
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