内容説明
精神の均衡を欠いている、としか思えない少女が、当代きっての人気推理作家を言葉巧みに誘い、自宅に監禁した。彼女の動機と目的は何なのか？斯界の巨匠久々の本格推理長編『ミレイの囚人』と、あなたも事件の謎を解いて探偵士の資格をとりませんか？と挑戦する謎解き短編集『あなたも探偵士になれる』等を収める。
著者等紹介
土屋隆夫［ツチヤタカオ］
１９１７年１月２５日長野県生まれ。中央大学法学部卒。４９年、「宝石」の百万円懸賞コンクールに「『罪ふかき死』の構図」が一等入選。５８年の『天狗の面』以降長編を発表し続け、現在に至る。『影の告発』で日本推理作家協会賞を受賞。０２年、日本ミステリー文学大賞を受賞
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感想・レビュー
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MIRACLE
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第六巻は『ミレイの囚人』『あなたも探偵士になれる』に初期短編を収録（解説・新保博久）。『ミレイ』は作家の監禁と殺人事件の捜査を同時並行に描いた作品。『探偵士』は「犯人さがし」を一冊にまとめた短編集（発表年、掲載誌は様々）。「民主主義殺人事件」「わがままな死体」がよかった。初期短編は3編を収録。『ミレイ』のキーワードも因果応報である。因果が犯人を犯罪に駆り立て、応報が犯人に罰をあたえる（罪と罰）。この作家は登場人物に愛称をつける。読者との距離を近づける憎い演出である。本巻では、ミコちゃん（557頁）。2016/05/05
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