出版社内容情報
地方都市・月影市で探偵業を営む十村のもとに「殺人事件の容疑者となっている男の無実を証明して欲しい」と依頼が舞い込む。依頼人は元恋人の妹でとびきりの美人。しかも久しぶりの依頼にはりきる十村は,旧友の警察署長も巻き込んで,癖のある月影市の住人たちを相手に早速調査に着手する。しかし,過去に月影市で起きた別の未解決殺人事件との奇妙な共通点が見つかり,さらに別の事件の存在も浮かび上がる。ドミノ倒しのように真実を追えば追うほど連鎖する事件。その真相に探偵が迫るとき,恐るべき結末が待ち受ける――。人間の歪みと捩れを浮き彫りにする,衝撃の長編ミステリ。
貫井徳郎[ヌクイトクロウ]
内容説明
地方都市・月影市で探偵業を営む十村は、亡くなった元恋人の妹から殺人事件の調査を依頼される。十村が旧友の警察署長と調査に着手したところ、過去に月影市内で起きた未解決殺人事件との奇妙な共通点が見つかり、さらに調べるとまた別の殺人事件との繋がりが浮かび上がる。真実を追えば追うほど異様に広がっていく事件。その真相に探偵が迫るとき、恐るべき結末が待ち受ける。
著者等紹介
貫井徳郎[ヌクイトクロウ]
1968年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年に『慟哭』でデビュー。2010年、『乱反射』で日本推理作家協会賞を、『後悔と真実の色』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
106
★★★★☆☆☆☆☆☆地方都市を舞台に繰り広げられる貫井徳郎の長編。探偵の十村の元に「元彼の殺人容疑を晴らしてほしい」との依頼が舞い込む。調査を進める中で、この地で未解決殺人が多発していることや遺体に共通の傷があることが判明し…。と、ここまでを読んで「硬派な探偵小説か!」と興味を持った方にはお勧めしない。真逆のドタバタコメディで、聴き取りが続く展開も冗長。そしてその我慢すら裏切るある意味衝撃のラスト。例えるなら渋さが魅力の俳優がコメディに挑戦し盛大に滑ってしまった感じ。やはり貫井徳郎は硬派な作品こそ真骨頂。2024/02/23
M
101
ある田舎町で起こる殺人事件の真相を、探偵とその親友である署長が町民に調査しながら暴いていこうとするストーリー。この著者は作品によってカラーがまるで異なる。社会派ミステリーのような硬い雰囲気を期待して読むと肩透かしを食らう。事件に対峙するわりには全体的に軽妙で間延びしているため、目が離せない展開ということもなく、休み休み読んだ。結末は想像できるようにはなっているが、着地していない登場人物のその後が気になりモヤモヤする点はある。2016/07/17
にいにい
92
「貫井流ユーモア私立探偵小説」とのこと? 貫井徳郎さんの良さがあまり読み取れなかった。十村探偵の安直な推理と登場人物のキャラは、まあまあ面白いけど、なんか途中で全体が見えてしまうし、署長がもっと活躍すればいい話になっていたかも知らないけれど、スタートも結末も無理が有り過ぎ。貫井徳郎さんの作品は、凄いのとあんまりなのが極端。読まなきゃ分からないのが辛い~。2016/08/20
Rin
80
えっそんな真相だったの!?と思ってしまう。さすがに予想してなかった。普段の貫井さんからとは違うコミカルな作品。事件はドミノ倒しのように目の前に落ちてくる。違和感のある月影住民とのやり取りも、探偵の性格のお陰で、テンポよく読めた。そして最後に月影は怖いところ、を痛感させれた。月影の怖さと殺人事件、そこにストンとアホさの要素も突っ込まれて独特の雰囲気が漂う作品。貫井作品のなかでは読みやすい。ただ、個人的にはその後がすごく気になる。探偵は、署長はどうなったのか?そこに少しモヤモヤしてしまうラストでした。2017/08/20
五右衛門
79
読了。同じ作者なの?って錯覚するくらい軽いタッチでパタパタとドミノが倒れて行って主人公、署長ものんびりな感じだったのが終盤一転、まるで色んな方向からのドミノが一点に集中してくるように終盤を迎えドキドキが止まりませんでした。こんな作風怖い❗でも読まされました。2019/01/26
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