創元推理文庫<br> 金閣寺は燃えているか?―文豪たちの怪しい宴

個数:
電子版価格
¥740
  • 電子版あり

創元推理文庫
金閣寺は燃えているか?―文豪たちの怪しい宴

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年06月19日 11時44分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488422066
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

大学教授の曽根原は、ふと気づくとバー〈スリーバレー〉の前に足が向いている。女性バーテンダー・ミサキの魅力なのか、文学談義のせいなのかは分からない。ある晩、ミサキが質問を繰り出したのは、川端康成の『雪国』についてだった。『雪国』はミステリでなはいか、というミサキの疑問に、途中から入店してきた宮田が珍妙な回答を話し始めて……。さらに、田山花袋『蒲団』、梶尾基次郎『檸檬』、三島由紀夫『金閣寺』と日本文学界の名作の新解釈で贈る、鯨統一郎最新作。

内容説明

長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、気づけば“スリーバレー”に足が向くように。女性バーテンダー・ミサキの魅力のせいなのか、文学談義のせいなのか。ある晩、彼女が持ち出したのは、川端康成の『雪国』はミステリなのでは?という疑問だった。そこに途中からやってきた宮田が、珍妙な回答を披露し始めて…。名作の数々を鯨流解釈で贈る、文庫書き下ろし。

著者等紹介

鯨統一郎[クジラトウイチロウ]
1998年『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。同作はバー“スリーバレー”を舞台に歴史談義を繰り広げる斬新なミステリとして人気を博し、シリーズ化された。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件
評価

akky本棚

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

99
前作『文豪たちの怪しい宴』に比べ、奇想さが落ちたような。唯一、表題作になった第四話で三島由紀夫が古く黒ずんだ金閣を権力の象徴とみなし、犯人の自決失敗を昭和天皇が戦争責任を取らなかったことを許せなかったと暗喩しているのは同意見だが、それ以外は『蒲団』をラノベ扱いするなど牽強付会に過ぎて読者を納得させるものに欠ける。いずれも作家たちが作品に込めた真実を探っているが、さすがに国境の長いトンネルや書店のレモンが世に認められぬ鬱屈を示すものとは思えない。ミステリで現実に足のついた意外さを描くのは難しいと再認識する。2021/12/11

へくとぱすかる

76
速く読めておもしろい。テーマにされた小説を読んでいなくても楽しめるミステリ。しかしまぁ「雪国」ぐらいは読み終わっておいた方が、もっとよかったかもしれない。冒頭数ページ程度でそのまま「読んでる」状態ですから、お恥ずかしいものです。第2話の田山花袋の話ですが、最初からそういう線をねらっていたのなら、すごい先見の明があるというか、本当に元祖かも。「檸檬」だけは、かつて遠い昔に読みました。なにしろ短い。そうかそういう読み方もできるのか、と感心。文学というのは深読みすれば、実におもしろいものだと感じたしだいです。2021/11/25

うののささら

74
ふざけててなかなかおもしろかった。日本文学界第一の重鎮曽根崎先生とかわいいバーテンダーミサキとの文学談義。会話に入れなくても隣で聞いていたいな。島村の陰鬱な心情と駒子の抑えた愛情をリアルに描写する川端康成の雪国。私小説の先駆け赤裸々な内面を大胆に告白する谷崎潤一郎の蒲団。檸檬は人生の重さで手に乗るほど軽い梶井喜次郎の檸檬。美しい文章と豊かな表現力で美の追求する天才三島由紀夫の金閣寺。どれも好きな作品だな。特に三島由紀夫は青春時代のめり込んじゃったな。モチーフなテーマを象徴している。良かったです。2021/12/16

sin

62
“雪国”では作品と云う実在と創作と云う非実在をわざと履き違えることで怪談と云う考察を成立させようとするが、一転“蒲団”はラノベの解釈にすべての物語は妄想だろうと締め括る。“檸檬”の考察の末に至る諦念と云う構築は見事だが、“金閣寺”を自害への布石と見なすには不自然さを否めない。三島が切腹に至ったその切迫感を作品の完結では割り切れない。だとしても作家や作品に纏わる蘊蓄は興味深いし、なんといってもバーテンダーみさきとの軽妙なやりとりに、重鎮曽根原教授の心中の乗り突っ込みずっこけには何度も笑い声をあげてしまった。2022/02/28

みこ

39
バーで繰り出されるよもやま話から奇想天外な新説(珍説?)が提示される。まるでミルクボーイの漫才のような汎用性。このフォーマットを産み出した時点でもう何でもありかもしれない。ついに歴史から文学へと展開されたようだ。「檸檬」や「金閣寺」に関する話は梶井や三島の人生を後から見返している後出し感が否めないがトンデモ説であることを前提にこういう楽しみ方もあるよねくらいのスタンスで読めればそこそこ楽しい時間が過ごせる。2022/01/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18780005
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品