出版社内容情報
『病気、至急連絡されたし。』――冬の夜、僕の許に届いた差出人不明の電報。急いで家族に連絡するが、誰も送った覚えはないという。日を空けて、再び同じような文面の電報が……。奇妙な電報騒動にへとへとになった僕は、学生時代の先輩に相談する。猫丸という変わった名前の彼は、普段まともに職にも就かず呑気にふらふらしているが、頭の回転はめっぽう速いのだ。不可思議な日常の謎を名探偵・猫丸先輩が解き明かす連作短編集。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
98
安定して猫丸先輩シリーズは面白い! 今回の夜届くは短編ものである。なので一気に読みきりたいって思うとすぐに読みきれるのでテンポよく読むことが出来た。今回副題にあるようにあくまでも猫丸先輩の推測なので、それが真実かどうかは分からない。だが、1つのストーリーを示してくれるのでこれが真実だと思ってしまうのである。また猫丸先輩シリーズを読みたい!2019/02/12
aoringo
58
表題作の「夜届く」。夜に不吉な電報が届くのは何故??夏祭りでの嫌がらせかと思ったら実は・・。顔を塗りつぶされた迷い猫のポスター、こんな真相が・・。猫丸先輩が語るのは推理ではなく、あくまで推測。こんなにも日常に謎は潜んでいるんだな~。2018/12/21
ばう
57
★★★柔らかいふっさふさの前髪、まん丸な目、細い身体に黒いダボダボ上着がトレードマークの猫丸先輩。彼が遭遇する6つの日常のちょっとした(本当にちょっとした)謎をあっという間に解決。とは言え、タイトルに“推測”とあるようにあくまで猫丸先輩の「推測」なのでこれが正解かどうかは分かりません。分かりませんが限りなく正解に近い気がするのはやはり彼の相手に有無を言わせない話術のせいでしょうか?猫丸先輩シリーズは何冊も読んできたけれど何だかクセになるんです。6つの各タイトルが古今東西の有名なタイトルの捩りなのも楽しい。2024/07/20
hnzwd
41
新作と思ったら、旧作の改題でした。とはいえ、読んだのが余りにも昔過ぎて、忘れている部分も。新たな気持ちで再読しても、やっぱり猫丸先輩は猫丸先輩で楽しいのでした。短編各話のタイトルは名作のパロディだったのね。当時、気づいていなかったような。。2018/01/30
geshi
36
講談社文庫版既読。解説を読んで何故自分が倉知さん作品を好きなのかの一端が分かった気がする。猫丸先輩が行うのはあくまで推測であり、そのキャラクターからは意外なほど押しつけがましさが無いのが名探偵とは違う存在感。推測を聞いた後で謎を抱えた人の考え方や気持ちが少しだけ変わる、ほどけていく感覚を味わえる。普段は見過ごしている日常の中に謎を見出し、違う解釈を加えて日常の輝かしさや面白さに気付かせてくれる。誰もが入りやすい入口でありつつ伏線をしっかり張ってマニアも納得できる謎解きを行うオールマイティの妙技。2018/06/08
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