出版社内容情報
倉知淳[クラチジュン]
著・文・その他
内容説明
ある時は幻の珍獣アカマダラタガマモドキの捜索隊員、ある時は松茸狩りの案内人、そしてある時は戦隊ショーの怪人役と、いっぷう変わったアルバイトに明け暮れる神出鬼没の名探偵・猫丸先輩が遭遇した五つの事件。猫コンテスト会場での指輪盗難事件を描いた「猫の日の事件」、意外な真相が爽やかな余韻を呼ぶ「たたかえ、よりきり仮面」ほか三編を収録した、愉快な連作短編集。
著者等紹介
倉知淳[クラチジュン]
1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年、『競作五十円玉二十枚の謎』で若竹賞を受賞してデビュー。2001年、『壷中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
87
”作者・倉知さんに望むこともまた、ただ一つ。お願いだからもっと書いてください。そしてこれからも猫丸先輩の活躍を、たくさん読ませてくださいー。”2016/03/27
ダイ@2019.11.2~一時休止
72
猫丸先輩その3。短編集。相変わらずの緩さがイイ。猫の日の事件がよかった。2013/09/18
ヒロユキ
48
どこか憎めない男、猫丸先輩の短編集。彼の面白いことを求めるという性質上、様々な一風変わったシチュエーションを楽しめます。どの短編でも最後はニヤリとしちゃうようなオチがいいですね。2012/01/27
セウテス
47
猫丸先輩シリーズ3作目。ほっこり、爽やか日常ミステリーです。何でもやるフリーターの猫丸先輩が、色々な仕事先で出くわす謎を、鮮やかに解いていくストーリーです。この人、純粋に面白さを求めて生きている、裏表のないトンでもない現代社会離れした人物です。そして、彼が出くわす面々が又、味があると云いますか魅力的な人達で、絶妙な安らぎ空間を感じさせてくれます。ミステリーには違いないのですが、そこには人間って本当に面白い!という思いと、なんだか優しくなれそうだと気がつく自分を発見すると思います。2014/06/08
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
43
猫丸先輩シリーズの第2短編集は、猫丸先輩が好奇心の赴くままに首を突っ込んだバイト先で遭遇した五つの事件を収録。いずれも、ミステリーとしての緊迫感には欠けるが、トラブルの発生に頭をひねる人たちをしり目に、ひょうひょうと“真相”を言い当てていく雰囲気が面白く、まるで落語を聞いているような楽しさがある。猫丸先輩の憎めないキャラクターもさることながら、誰かが傷つくような結末にならない話がほとんどだったことにも心が和む。がっつりとしたミステリーも好きだが時にはこんな作品もいい。シリーズの新作の発表を心待ちにしたい。2014/12/05