創元推理文庫<br> 笑ってジグソー、殺してパズル

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創元推理文庫
笑ってジグソー、殺してパズル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 355p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488420024
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

長年の趣味が昂じてジグソーパズル連盟の日本支部長を務めるまでになった興津華子。三興グループの実質的なオーナーでもある華子を皮切りに、麻布台の富豪興津家に魔の手が。ジグソーパズル館に三たび繰り広げられる惨劇に対するは、二十一歳の法務省特別調査官。動機に囚われない論理的思考で謎を解く名探偵更科ニッキが初登場、読み応え充分の解決編が嬉しい純粋本格ミステリ。

著者等紹介

平石貴樹[ヒライシタカキ]
1948年函館市生まれ。東京大学文学部卒業。83年『虹のカマクーラ』にて第七回すばる文学賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

93
更科丹希シリーズ第1弾。実業家の屋敷の2階の一室で起こる、連続殺人をニッキが謎を解く。特徴的なのは、各章及び見取図をパズルのピースとし、102のピースをもってして読者への挑戦状としている事である。3人の被害者の回りには、パズルのピースが幾つも散らばっており、謎を解く為のピースにもなる。派手な演出は無く、一つ一つ証言を考察し証拠を積み上げて真相を明らかにする、ロジックを堪能出来る良作。トリックと犯人や動機までは、きちんと示されている手掛かりから推理出来る。たどり着いた時の達成感すら、計算された作品に感じる。2019/11/02

紅はこべ

64
人の心の襞を読むのなんか苦手で、動機は重視せず、あくまで証拠と論理で事件を見る更科ニッキ(この冗談みたいな名前も楽しい)。好きなシリーズです。本作のトリックは、全然違うといえば違うんだけど、『チャイナオレンジの秘密』をちょっと連想したな。2016/07/26

Tetchy

20
読者への挑戦状付きの全て同じ部屋でジグソーパズルがばら撒かれていた3つの殺人事件のミステリだが探偵更科ニッキの性格がどうしても好きになれない。謎解きの材料がもっと集まるために誰かもう一人死なないかな、などと云う探偵はいくら本格ミステリでもいかがなものかと思う。。「小説を読むことは人生が一度しかないことへの抗議だと思います」という名言を残したのは北村薫氏だが、やはり推理小説は小説であるから、理のみならず情にも訴えかけるが故に驚愕のトリックやロジックもまた読者の心の底にまで印象が残るのでは、と思うのだが。2011/08/14

Brooklyn0320

7
「21歳・ニッキの推理は動機無視。」これは、刊行当時の帯の文句だそうですが、その謳い文句に偽り無い、読者への挑戦状つきの正統派パズラーです。正直、個々のロジックはそれほどとは思いませんが、あくまでも論理的思考にこだわって解答を導き出そうとする作りが素晴らしい。探偵役は21歳の帰国子女、更科丹希。消去法や演繹的推理によって、エラリィクィーンばりの推理を披露する、シリーズ探偵としての魅力も十分なキャラクターです。物語としての作りに若干の不満はありますが、新本格誕生前にこのクオリティはなかなかだと思います。2013/09/20

ヨッシー

7
うぅむ、悪くはないんですが、『だれもがポオ』とはかなりの開きがありますねぇ。理詰めの解決編は良いんですが、そこに至るまでの捜査場面がなぜかのれませんでした。事件自体はジグソーパズルとか絡んでて面白そうなんだけど……。たぶんあれです、ニッポン警察の捜査シーンが好きじゃないんですね。『ポオ』との謎解きの最大の違いは、アリバイトリックがやたらと絡んでくることでしょうか(これもあんまりポイント高くない)。「動機無視」であるのは良いですね。決して読みにくくはないし、筋は面白いのに、ちょっと残念でした。2011/07/02

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